「ジル サンダー」はカオスをノスタルジックに描く 「オニツカタイガー」から黄色が消えた!? 2025年春夏ミラノコレVol.2
ただ今回のスタイリングはちょっと日本人の体型とはかけ離れていて、「着たいけれど、想像できない」というのが正直な感想でした。ゴージャスな柄のスカートに、クロップド丈のニットトップスの合わせもコレクションでみるとかわいいけども、トップス単体を購入しても、マルコのロマンチックな世界観には辿り着けないので。
要さんは今回、どうご覧になりましたか?
村上:マルコを起用したのはハンドバッグなどのアクセサリービジネスの強化と、若い世代の獲得にあります。コレクションは引き続き、健康的な肌見せや、ロング&リーンなシルエット、それをベースとしたドラマティックな布使いなど、マルコの本領を発揮しているけれど、確かに着こなすのは難しそうです。
今回、私の席の斜め向かいに、おそらく上顧客のご夫婦がいらしたんです。もちろん全身「エトロ」で、マルコが生み出したバッグを持っていらっしゃったけれど、目の前を通過するドラマチックなドレスやマキシスカートを着られるのか?と考えると、「そろそろランウエイでも、ドレスだけではなくセパレートを提案して欲しいな。ジャケット&スカートとか、ブラウスにスカートとか、いかがですか?」って思います。店頭でスタッフの皆さんが、こういうアイテムをどう着こなすのか?を一緒になって考えられると良いですね。