「ジル サンダー」はカオスをノスタルジックに描く 「オニツカタイガー」から黄色が消えた!? 2025年春夏ミラノコレVol.2
木村:「デル コア」はシーズンを重ねるごとに会場が大きくなっていて、注目度の高さが伺えます。デザイナーのダニエル・デルコア(Daniel Del Core)は、アレッサンドロ・ミケーレ時代の「グッチ(GUCCI)」でVIP衣装部門を担当するなど、ステージ衣装やレッドカーペット用のドレスを得意としています。今をときめくイット女優のアニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)がティファニー表参道のイベントで来日したときにも着用していたのが印象的でした。
今回はレディ・トゥ・ウエアなので衣装というよりは、彼の視点で作る日常着。モデルは小脇に本を抱えて歩き、とある女性の1日のような演出です。トレンチコートもワンピースも彼が作ると、静かながらどこか華やか。日常着なのに、とても存在感があるなと感じました。
磯村勇斗の期待を超えた⁉︎
セクシーでもある「オニツカタイガー」
村上:お次は「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」。アジアからのセレブが勢揃いで、会場は大混雑でした。もはや「日本ブランドの挑戦」というステージではなく、完全にミラノの常連として定着した感があります。
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木村:ショーのスタート前に、俳優の磯村勇斗さんにコメントを頂きました。「ショーのどんなとこが楽しみですか?」と聞くと、「“オニツカイエロー”がどんなふうに展開されるか注目したいです」と答えてくださいました。にも関わらず、コレクションは一切イエローが出て来ず(笑)。
ブラックのランジェリーにチェスターコートを羽織ったルックや、スパンコールをあしらったライトブルーのドレスルック、「ウォルフォード(WOLFORD)」とのコラボレギンスを主役にヌードカラーでまとめたルックなど、シックで大人なコレクションでした。意外!だけど統一感はあったし、アンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)の得意なアウターがよりカッコよくて見えました。