「出会いに恵まれる人」がいつも即答している「たった3文字の言葉」とは?
ライフネット生命創業者でAPU学長を務める出口治明氏は「イノベーションやアイデアを生み出すために、インプットは不可欠」だという。成長する人が大切にしているインプット方法と出会いの幅を広げる「魔法の言葉」とは?※本稿は、出口治明『「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには』(角川新書、KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 成功する人の インプットの方法とは? サービス産業が中心となった今の時代は、斬新な発想やアイデアを生み出す必要があります。 新しいサービスという無形のものを生み出すには、さまざまな経験を積んで、発想力や柔軟性を養うことが大切です。イノベーションやアイデアは、自分の仕事を深掘りするだけでは生まれないので、新しい情報を常にインプットし続けなければなりません。 僕がこれまで、自著や講演会などで何度も述べてきたように、インプットの方法は、「人」「本」「旅」の3つです。 たくさんの「人」と会い、たくさんの「本」を読み、たくさん「旅」をして(現場に出て)、さまざまな考え方や発想のパターンに触れることが何よりも大切です。 【インプットの方法】 (1)「人」から学ぶ。 さまざまな脳が集まれば集まるほど、アイデアが生まれやすくなります。何事も混ぜれば強く豊かになるのです。ですから、自分とは異質な脳を持つ人に会うことが大切です。初対面でも臆せず、「まずイエス」で新しい人に会い続けましょう。
(2)「本」から学ぶ。 僕の場合、歴史、文学、哲学、思想、科学、美術、ビジネス、漫画など、ジャンルは一切問わず、どんな本でも読みます。本を選ぶ判断基準は「おもしろいかどうか」だけです。本をどうやって選んだらいいかわからないときは、「店頭で立ち読みして選ぶ」「新聞の書評欄を見て、興味のあるものを選ぶ」「古典の中から、興味のあるものを選ぶ」という方法をとると間違いがないと思います。 [店頭での立ち読み]。 僕はおもしろそうな本を見つけると、本文の最初の5~10ページを必ず立ち読みします。著者は読んでほしいと思って本を書いているので、最初の5~10ページに力を込めるはず。そこがおもしろくない本は全部を読んでもおもしろくない蓋然性が高いのです。 [新聞の書評欄]。 新聞の書評欄は、一流の学者や作家が自分の名前を出した上で専門分野の本を責任を持って選書しているので、信頼性がとても高い。僕も新聞の書評欄を参考に本を選んでいますが、「これは失敗だったな」と思った本は、この十数年で1冊もありません。 [古典]。 古典は無条件に良書です。なぜなら、歴史・哲学・思想・科学・文学など、人間が探求してきたさまざまな分野の知の結晶として、何百年にもわたって読み継がれてきたからです。