やたら「歴史で物事を語りがち」現代中国人の心理 『中国ぎらいのための中国史』安田峰俊氏に聞く
そもそも在外公館が発信するときは通常、現地のネイティブ人材にチェックさせて、表現に問題がないかを確認してから出す。ただ、少なくとも中国の日本国内の在外公館は日本人を雇用したがらずネイティブチェックもせずに、直訳しただけのメッセージを出して騒ぎになっている。 中国側がちゃんとしていないことを日本側が忖度して考えなければならないのはおかしい。ただ、欧米圏と違い日本は同じ漢字圏ということで中国の発信を読み解く能力は相対的に高い。歴史や古典が会話の中で当たり前に出てくることを考えれば、くみ取る力があって損はない。
知識がないと中国で円滑なコミュニケーションはできないので、現代中国を理解していくために、雑学としてだけでなく実用的に中国史を学び勉強することは必要だ。
劉 彦甫 :東洋経済 記者