空き時間を有効活用!単発バイトの時給200円アップに挑む
今回のテーマは、「スキマを活かす新時代」。深刻化する人手不足でどの業界も働き手を求める中、急拡大するスポットワーク市場の最前線に密着。新たな働き方の登場で“第二の人生”を歩む人々、業界の先駆者「タイミー」の新戦略に迫った。 【動画】空き時間を有効活用!単発バイトの時給200円アップに挑む
スキマバイトで見つけた、新たな人生の選択
人手不足が深刻化するニッポンで、新しい働き方、スポットワークが広がっている。 長時間労働ができなくなった物流業界では、忙しい時に働いてくれる人材は貴重な存在。 ある物流事業者は、「募集をかけても全然来なかったので、(上司から)何でも試してみなさいと。こんなに働き手がいるんだと思って…」と、スポットワーカーのありがたさを話す。 慢性の人手不足にあえぐ介護の現場でも、短い時間なら働ける看護資格を持つ人は多い。
東京・新橋のガード下にある居酒屋「THE 赤提灯」は、社員以外は全員スポットワーカーだけで賄い、飲食店で働いたことがないアルバイトを積極的に受け入れている。店長も一目置く宮野尚子さん(62)は、この店で60回以上働いている。 何も指示されなくても自分で仕事を見つけて動き、開店前は店長に“本日のおすすめ”を確認。爽やかな接客も魅力で、今や店にとって欠かせない戦力になっている。 6月、一周年を迎えたばかりの居酒屋「THE 赤提灯」で、アルバイトを招いた感謝祭が開催された。1年間で働いたアルバイトは1000人以上に上り、副業としてスポットワークを活用する人も多い。始めた理由を聞くと、「実家が東京にあるので、東京に戻って少し働きたいという時、活用させてもらっている」(保育士)、「前職で働いていた時、トラブルで急きょ他で賄わなければならない状況になって、慌てて登録した」(イベンター)など、実にさまざま。 感謝祭のメインイベントは優れたスポットワーカーの表彰で、宮野さんが年間MVPに選ばれた。
宮野さんは3人の子どもを育て上げた主婦で、現在は、夫の信一さんと一番下の娘と3人で暮らしている。コロナを機にスポットワークを始め、さまざまな店で働くなかで、接客することの楽しさを知ったという。 夫の信一さんも、「自分もスポットワークをやってみたいと思っている。やったことがないことにチャレンジするのは面白い。自分に合った仕事を探しやすい側面がある」と話す。