今季苦戦のドライバーが新天地でドライブ。トムス37号車と「似た傾向を感じた」笹原と、KONDO 4号車と「こんなにも違うのか」と驚いた小高
鈴鹿サーキットで行なわれているスーパーフォーミュラ公式/ルーキーテストの初日では、レギュラーシーズンとは異なるチームから参加したドライバーもいた。それがKONDO RACINGの4号車を走らせた笹原右京と、docomo business ROOKIEの14号車を走らせた小高一斗だった。 スーパーフォーミュラ合同/ルーキーテスト:3日間の出走ドライバーリスト 今季はVANTELIN TEAM TOM’Sの37号車のドライバーとして参戦した笹原は、チームメイトの坪井翔がチャンピオンを獲得したのと対照的に、ノーポイントと苦しいシーズンを送った。そしてオフのテストでは、KONDO RACINGから初日のみ参加することになった。なお笹原は以前、山下健太の代役として公式テストでKONDO RACINGの3号車を走らせている。 笹原は、トムスの37号車とKONDOの4号車は当然違いがあるものの、抱えている問題については似た傾向があるようだと語った。 「今年1年、結果に結び付かなかったところもありますが、ただ4号車も4号車でシーズン通して苦しいところがあったと思います。その辺のセットアップの話や、抱えている問題を聞いていると、あまり速くないマシンって似たような傾向があるなと(苦笑)。みんな言っていることが一緒だなと思いました」 「そういった傾向は今日のテストでも少しありました。良いところもあれば、悪くなっちゃったところもありましたが、全体を通してマイレージを稼げて、色々なことを試せたのはすごく良かったですね」 ホンダ陣営はテスト初日に来季の体制を発表したが、トヨタ陣営はまだ。来季のことについて聞かれた笹原は、「もちろん走れる場所があれば、ぜひ参戦したい気持ちです。自分としてはやり切ったということは何ひとつなくて、今年に関してはやり切るどころか始まってもいないような形。チームも僕も含めて、みんなでもっと気持ちよく走れるように頑張りたいです」とコメントした。 一方、その4号車で今季苦戦していたのが小高だ。小高は8位入賞を2度記録したものの、全体的には低迷しランキング14位。最終鈴鹿ラウンドの際には、あまりのパフォーマンス不足に「流石に予選後悔しすぎて涙が止まりませんでした」とSNSに投稿するほどだった。 その小高はdocomo business ROOKIEから初日午前セッションのみ走行。4号車とは全く異なるフィーリングに驚いたという。 「14号車のセットアップに関しては、全然分からない状態で乗っていたのですが、ダウンフォースやクルマの安定感は全然違っていたと思います。こんなにも違うか、というくらい違いがありました」 「最後のニュータイヤ(を履いてのアタック)に関しては、トラブルが出てしまってしっかりアタックができていませんが、なんか良いクルマだなと思いました(笑)」 「今シーズンは色々やってきた中でダメなことが多く、最終的にはうまくいきませんでした。今回のように、違うクルマに乗ってバランスの違いやクルマの違いを身体で感じられる機会は少ないので、この経験を次、来年に活かしたいです」 その回答に関連して、来年のシート獲得についてコメントを求めると「楽しみにしてください(笑)。来年は頑張ります」と笑顔を見せた。
戎井健一郎/Jamie Klein
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