新宿・歌舞伎町の“たちんぼ”なぜ減らず?元・当事者女性が語るやめられた理由「支援より寄り添って」
■支援者「たちんぼをやっている子に辞めろといって辞めるわけがない」
山田さんは、ゆきさんとの交わした言葉を振り返る。「たちんぼをやっている子に『辞めなさい』と言って、辞めるわけがないと思っていた。逆に辞めなくなる。だから私は彼女にそういう言葉を1回も言ったことがない。彼女が決めた結果」と述べた。何か特別なことを伝えたつもりもなく「一つ言ったのはお金の使い道。お酒を飲んで、その時の感情が高ぶったり、後に残らないものに使っていたので、自分に残るものに使えと言った。支援をしているのは、ゆきの他にもいるが、みんな共通で愛が足りない」と、満たされない心を埋めるため、大久保公園周辺へと向かっていくという。「なので、私は彼女たちに愛をあげるように、楽しい場を作ったりしている。トータルで100近くの子たちとお話をした。やってあげた子たちの笑顔が私には愛。私も助かっている」。 普通に働くよりも安易に金が手に入り、生きがいを見つけるのも難しい女性たちが、一度は様々な支援を受けて抜け出しても、また戻ってきてしまうケースも少なくない。仙頭氏も「生きがいを見つけるのは難しい。普通の人だってなかなか集中するのは難しい。だから歌舞伎町に流れてきているいろいろな人たちもなかなか見つけられずに、ああいうところで日々の刺激だけでごまかしていくような生き方をしている」と語った。それでも当事者だったゆきさんは、自分と同じ思いをする子を減らすために「自分にできることはなんだろうと考えた時に、まずは発信していくこと」と、今後への思いも語っていた。 (『ABEMA Prime』より)