自分の身は自分で守る！ 真夏のゴルフ全方位対策【熱中症編】
自分の身は自分で守る！ 真夏のゴルフ全方位対策【熱中症編】
真夏のラウンドでは気をつけなければいけないことが多数! 熱中症、日焼け、ウェアコーデのアクセントなど、楽しくラウンドをするためにはスコア以上!? に気を張らなくてはいけない。ゴルフ同様に自分自身でしか対策をすることができない夏の有事。暑さに負けないための一工夫をご紹介。
真夏のゴルフ全方位対策【熱中症編】
炎天下のゴルフにおいて気をつけるべき最重要項目。無対策という方はいないと思うが、正しい知識と有効な一手を加えて、今年の夏は万全対策でラウンドを楽しもう。
熱中症対策は体力より知識 プロの知見を参考にする
熱中症対策は必要だ、で終わっていませんか? 実はあなたの対策は効果的ではないかもしれませんよ。正しい知識をプロから得ることも立派な対策です!
塚原謙太郎さん
＜合同会社フィジカルパフォーマンス アスレティックトレーナー・コンディショニングコーチ＞ 1974年生まれ。東北福祉大～日本生命と硬式野球を続けたのち、トレーナーの道へ。競技キャリアと科学的根拠に基づいた障害予防トレーニング・フィジカルトレーニングを融合させ、現場のニーズにあったトレーニングを行う。現在は花咲徳栄高校、健大高崎高校の野球部などで指導を行うほか、各種セミナーの講師を務めるなど幅広く活動中。大のゴルフ好き。
熱中症とはどのような症状ですか？
意外と漠然としている方も多いのですが、熱中症というのは後述の症状の総称になります。体温が上がり中枢機能に異常をきたした状態になり応答が鈍い、言動がおかしい、意識がないといったことが起こる「熱射病」。脳への血流が悪くなることでめまいなどが生じる「熱失神」。身体が脱水状態になる「熱疲労」。ナトリウムが不足することで起こる「熱痙攣」。どれかひとつでも起こればラウンドが楽しくなくなってしまうので、夏のゴルフでは対策が必至といえます。
熱中症の対策をするうえで一番気をつけることは？
基本となるのは「水分を摂る」「バランスの良い食事」をすることです。ただこの水分に関しては気をつけなければいけません。ラウンド中にスポーツドリンクを大量摂取していませんか? 適切な量であれば問題ないのですが、スポーツドリンクには相当の糖分が入っており、糖分を摂取しすぎると身体を動かすために使う水分や栄養素が余剰分の糖分をろ過と中和する機能にまわってしまいます。栄養素が正しく体内で使われていなければ熱中症のリスクは高まるわけです。食事に関しては汗で出ていってしまうミネラル、ナトリウム、カリウムなどのミネラルや、ビタミン類を補うことができるものがよいですね。例えば夏野菜があげられますし、食生活が傾いているのならば、サプリなどで補給するのも選択肢です。 加えて寝不足には要注意です。寝不足だと代謝能力がどうしても下がるため、その状態で紫外線を浴びれば、水分を摂っても上手く代謝ができません。そうなると熱中症のリスクが高まってしまいます。 ラウンド中には具体的にどのようなことに注意? まず朝ですが、コーヒーを一杯…となるかもしれませんが、カフェインによる利尿作用で水分が余計に出ていくのは避けるべきです。それとラウンド中のドリンクとしては麦茶がおすすめ。ノンカフェインで糖質を含まず、ミネラルが豊富なため熱中症対策としては最適です。実際に高校野球の現場などでは、水、麦茶、スポーツドリンクのローテーションでの使い分けを提唱しています。糖質を摂取しすぎるのはよくないですが、適量は摂取するべきです。それと、私自身もゴルフが好きなので、暑い日のラウンドのお昼休憩でビールを一杯…という気持ちはわかりますが(笑)、熱中症を意識するのならば、アルコール類も避けたほうがよいことは言うまでもありませんね。 そして当然ながら日差しはできるだけ避けることが得策です。キャップや日傘、できるだけ屋根のあるカートに乗り、休憩などは心がけましょう。大量に汗をかく、体温が上昇することを可能な限り予防するのが大切なことですから。なので、ネッククーラーや濡らしたタオルで首元を冷やすのも対策としては有効です。昔と違っていまは便利なアイテムも多いので活用を惜しんではいけません。熱中症への向き合い方を理解して対策すればリスクは避けられます。また、BCAAなどのアミノ酸をサプリなどで摂取し、足や手がつらないよう対策しておくと万全でしょう。
