不登校の小中学生の保護者、「学校から必要な情報がなく困惑」の声 学校が情報提供しづらい背景とは
■「学校から必要な情報がなくて困った」 ――子どもが学校に行かなくなった場合や、その手前の行き渋りが強くなってきた場合、不登校や居場所などの相談をどこにすればいいのでしょうか。 親子の心のケアという点では児童精神科医やオンラインなどのカウンセラーがおすすめです。また、居場所や学び先としてフリースクールもあります。無償で広く相談できる自治体の教育支援センター(名称は自治体により異なる)やスクールカウンセラー、親同士のつながりがもてる「親の会」もあります。目的に合わせて使い分け、細くてもいろんな相談先を持っておくことが大切です。 ところが、これらの不登校になった子どもたちの居場所を含めた不登校支援に関して、学校側からの情報提供はほとんどなされていないのが現状です。 オンラインフリースクール「SOZOWスクール小中等部」が実施し、私も協力した調査結果を見ても、「不登校になった際、学校からどんな情報提供を受けましたか(複数回答)」という質問に対し、「情報提供はなかった」と答えた人が最多の49.7%。約半数に達しているんですね。 また、「学校から不登校支援に関して必要な情報提供がなく困りましたか?」という質問に対しても、「とても困った」「困った」と答えた人は、合わせて77.0%にものぼっています。 ――子どもが不登校になるという状況に戸惑う親を、支えてくれる場所がほとんど提示されていないのですね。実際、不登校の子を持つ親には、どのような情報が必要とされているのでしょうか。 同アンケートでは「不登校になった際、必要だと思った情報(複数回答)」について聞いていますが、やはり最も多いのが「不登校の相談窓口」(63.6%)、続いて「フリースクール等の民間支援の支援内容」(53.5%)となりました。 ――学校に通えなくなってしまった子どもたちの居場所や、相談場所の提供が、早急に求められているにもかかわらず、学校側から必要な情報提供がない原因は何だと思われますか?