「しょせん他人事ですから」中島健人が明かす価値観――「思い切って今日やってみた方が良くない!?」
中島健人さん演じる新時代のニュータイプ弁護士・保田理が、現代にまん延するネット炎上や誹謗中傷問題を彼なりの信念のもと、スカッと爽快にダークに解決していくドラマ「しょせん他人事(ひとごと)ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」(テレ東系)。 笑顔はかわいいけれど言動はまったくかわいくない変わり者の弁護士である保田(中島)が、訪れる相談者を「しょせんは他人事じゃん?」と突き放しながらも、身近なネットトラブル案件と対峙(たいじ)していくさまを描く本作。リーガルドラマでありながら、複雑な裁判手続などもCGを使い分かりやすく説明され、なんといっても中島さんのチャーミングで時にダークな緩急をつけた保田弁護士の演技は見ていて引き込まれます。 ということで今回は、主演の中島健人さんを直撃取材! 役や作品への熱い思いをはじめ、撮影の貴重な裏話や大切にしている考え方などを明かしてくれました。 ――ソロ始動後初めての主演ドラマということですが、いかがですか? 「ソロ始動後1発目にふさわしい題材のドラマになったんじゃないかなと思っています。僕自身、いままでアイドルとしていろんな言葉を全身で受け止めてきた上でこのドラマをやらせていただけるということは、すごく深いメッセージを込めていけると思っています」 ――ご自身の経験を生かしながら臨まれているんですね。 「そうですね。アイドルの中島健人、GEMNの中島健人、俳優の中島健人といういろんな自分として過ごしていますが、どれも賛否両論を受け止めながら歩まないといけない立場だと思っています。このドラマの脚本を読んでいる時に、『やっぱりそうだよね』と共感できる部分がたくさんありました。本作では、軽はずみに発信してしまった言葉が発端となって、悲しい終わり方をしてしまうという結末が多々描かれているんです。だから、視聴者の皆さんはそうならないように、ぜひSNSに対して優しい関わり方をしていただけたらいいなと心から思っています」 ――中島さんご自身は、保田弁護士という役柄のどういったところに魅力を感じていますか? 「僕は物事に対して入れ込みすぎたり、考えすぎちゃう癖があるんです。そのために、ちょっと空回ったりしたり、思い悩んだりしてしまうタイプなんですけど、保田弁護士はどんなことにも『他人事じゃない?』とフラットに接するんですよね。考えすぎずに、“自分は自分で生きていく方が楽しい”ということを教えてくれる役柄だから、そういったところがすごく魅力的ですね。手のひらの中の社会に惑わされずに、自分の人生を生き抜くことの大切さを学んでいます。あと、僕にとっては、このタイミングで弁護士という役を演じられるということが俳優として転機だと思いましたし、保田弁護士のドライでポップな性格というのも、芸能界という世界を生き抜く上で必要なメンタルなのかもしれないなと感じていますね」 ――ドライでありながらチャーミングな一面も印象的な保田弁護士ですが、演じる際に意識されていることはありますか? 「口調をすごく優しくしています。柔らかい口調できついことを言うので、視聴者の方からすると不思議な弁護士に見えるかもしれません(笑)。『こんな弁護士いるの!?』と感じられるかもしれないですけど、世界のどこかにいるんじゃないかと信じて、僕自身この保田弁護士を作りながら演じています。だから、この役をすごく気に入っているんですけど…本当にセリフの量が半端ないんですよ。僕が今まで出演させていただいたドラマの中で最もセリフ量が多い役柄なので、毎日ヒーヒー言っています(笑)」