【ビジネスの極意】「平準化」とは?|標準化との違い、ビジネスで重要な業務の平準化の進め方を解説
業務の平準化を図るための流れ
業務の平準化は以下のような流れで行います。 1.現状の業務を調べて可視化する 2.業務が偏っている箇所を分析する 3.業務のマニュアル化を進める 4.業務の役割分担を適正にする 5.システムの活用を検討する 1.現状の業務を調べて可視化する 平準化を進めるなかで、まずは現状の業務量やフローを可視化しましょう。以下のような内容を洗い出してまとめます。 ・業務内容 ・業務量 ・担当者 ・発生時点・頻度 経営層やチームリーダーのみでまとめていると、業務のヌケ・モレが発生する可能性があります。複数人を交えて作成すると、実態に合った内容にできるでしょう。作成する目的を「平準化のため」と理解すると、どの程度詳細な記載が必要なのかを意識できます。 2.業務が偏っている箇所を分析する 可視化できるようになった業務量のデータをもとに、業務が偏っている箇所を発見します。業務の担当者ごとに以下のような点に目を向け、比較しましょう。 ・業務量 ・必要な工程 ・かかっている時間 一部の工程で業務量が過大・過少である点や、偏りがある点などの発見があるはずです。従業員間のみでなく、時期によって特定の担当が抱える業務量が増えるケースがあるため、時期ごとの業務量の差も把握しましょう。 3.業務のマニュアル化を進める 仕事を適正に割り振る前に、どの従業員が業務を行っても質を担保するために、定型化できる業務はマニュアル化を進めましょう。担当者が時期や頻度、工程などを記載したマニュアルを作成し、誰でもアクセスできるようなシステムや共有フォルダに保管しておくことが大切です。 マニュアルを作成したあとも、次に同じ業務をする従業員とマニュアルを共有しながら実際に作業し、不明点があれば加筆・修正してアップデートしましょう。 4.業務の役割分担を適正にする 次に、業務を行っているチームにリーダーや責任者を立て、業務の配分を再検討します。リーダーもしくは責任者が業務の分担表を作成・共有しましょう。 業務量は以下のような方法で解消できます。 ・業務の担当者を変更する ・業務の種類や内容を変更する ・業務を自動化する 業務の担当者を変更する場合には、知識や知見などのナレッジを共有することで業務に対する質の低下を防げます。役割分担は作成して終わりではなく、定期的に見直して最適化していきましょう。 5.システムの活用を検討する もし、既存のリソースだけでは効果が現れづらい場合、費用対効果を考えてシステムの導入も検討しましょう。 例えば、日程調整・マニュアル作成をサポートするITソリューションや、RPAというコンピューター上で行われる作業を自動で実施してくれるソフトウェアなどがあります。 効果がコストを上回ることを前提として、業務が滞っているような箇所でシステムを活用すると、時間の短縮やエラーの回避につながります。
まとめ
業務の平準化を図ると、生産性の向上や従業員のモチベーションの低下を防げます。属人化を解消して業務量を均等にできれば、企業として急な業務に対応する基盤ができるでしょう。 長年、属人化していた企業である場合、はじめはひと筋縄にいかない時もあるかもしれません。まずは現状を可視化して問題点を探り、現在のリソースで対応できるところから改善していきましょう。 【この記事を書いた人】 識学総研 編集部/株式会社識学編集部です。『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作中。3,000社以上に導入された識学メソッドも公開中です。 引用:識学総研
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