データセンター向け高性能半導体、AMDが新型 データを高速化
米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、組み込み機器向けSoC(システム・オン・チップ)「Versal」第2世代の新製品「プレミアムシリーズGen2」を発表した。ユーザーがカスタマイズできるFPGAベースのデバイスだ。データの高速化・効率化とメモリーの容量拡大により、データセンターや通信、計測、航空宇宙、防衛分野のデータ集約型ワークロードに対応する。 【関連写真】AI向けでは富士通との協業も行っている 新製品は、CPU(中央演算処理装置)とアクセラレーター間をつなぐインターフェース規格に、高速接続を可能にする「CXL3.1」と「PCIeGen6」を採用。メモリー規格には省電力と高速データ転送を両立する「LPDDR5X」を実装しており、CXLメモリー拡張モジュールと接続することで、LPDDR5X単体と比べて2.7倍の総帯域幅となる。 セキュリティ機能も強化した。データの整合性と暗号化を実装する技術「PCIeIDE」にFPGAで初めて対応。インライン暗号化や毎秒400ギガビットの暗号化高速エンジンにより、データの転送、保存、利用でセキュリティを保護する。 開発ツールは2025年第2四半期、シリコンサンプルは26年初めまでに提供予定。量産出荷は26年後半を見込む。 シニアプロダクトラインマネージャーを務めるマイク・レイザー氏は「人工知能(AI)の進歩で重要性が増すデータ量の増加、高帯域幅、データ転送の効率化、セキュリティ環境の脅威といった課題に対応した」と説明した。
電波新聞社 報道本部