全米メディアの注目点は”リアル二刀流”大谷翔平がわずか78球で降板した理由…「かなり多くの運動量」
ロサンゼルスタイムズ紙も大谷のスライダーを軸にしたピッチングに注目した。 「大谷は序盤から輝き、打者としては四球を2度選び、投手としては6イニングをわずか1失点に抑えた。彼は、『特に左打者に多く投げたかった球だった』と語ったスライダーを今季のピッチングで最も高い比率で使うことで、これまでも序盤にあった制球の問題を乗り越えた」 記事は「彼は防御率を2.70にしたのみならず、最初の6度の先発で1度しか達成できなかった6イニング登板をここ4度の先発で3度している」と、大谷の好投が続いていることを評価した。 MLB公式サイトも早期降板理由について注目した。 大谷は6回78球で降板したが、早めの降板理由について説明したマドン監督のコメントを掲載。「彼はとても活発に動いていた。約80球で6回を投げたことは彼にとってかなり大きな仕事量となる。まだ6月だ。彼にはキャリアで最も素晴らしいシーズンの1つにしてもらいたい。だから彼の健康全般を脅かすようなことは望まない。彼がやることはただ投げることだけではない」 大谷は5回に四球で出塁した際、3球続けてスタートを切っていた。すべてファウルになったが、アグレッシブな走塁を見せ、守備でも4回にセーフティーバントにダイビングキャッチを試みるなどしていた。マドン監督はそれらの運動量を配慮したようである。 記事は投球についてもこう分析した。 「大谷の速球は平均95.9マイル(約154キロ)で最速98.6マイル(約159キロ)に達して、最近の先発と比較して数値は上がったが、普段よりもスライダーを多く投げて、彼の最も良い球種であるスプリッターを極力避けていた」 78球のうち、スライダーが32球、ストレートが30球、スプリッターが10球、カーブが5球、カッターが1球の配分だったという。 「この夜の空振りは6度のみだった。だが、彼はスライダーで11度ストライクを取り、彼自身が『投球に交えたかった』と話したように、打たせて取るピッチングにするためによりスライダーを使っていた」と続け、マドン監督の「ショウヘイは彼の能力のすべてをほぼ披露してくれた。本塁打はスタンドに放たなかったが、それ以外で、彼はほぼ完璧な試合を見せてくれた」のコメントを紹介した。 敵地のデトロイトフリープレス紙も、タイガースの敗戦を伝える記事の中で「タイガースのマット・マニングが前途有望なメジャーリーグデビューを果たしたが、エンゼルスの二刀流スター、大谷には全く釣り合わなかった」と敵チームの大谷を称賛した。 「大谷はタイガースとの4連戦の初戦を6イニングでスコープのソロアーチだけに抑えた。今月は、ここまで2度の先発で11イニングを投げ計18奪三振を記録していたが、この日は5三振。タイガース打線を圧倒するほどではなかったが、好守備で自らを救った」と守備を含め大谷を評価した。