センバツ甲子園無観客開催方針に「高校野球だけ特別か」の批判も…11日最終結論を巡って賛否
日本高野連は4日、大阪の中沢佐伯記念野球会館で運営委員会、臨時理事会を開き、19日から甲子園球場で始まる予定の「第92回選抜高校野球大会」の開催の可否について協議、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、無観客試合での開催準備を進め、最悪の場合、中止とする方針を固めた。最終結論は11日の臨時運営委員会で決定される。 また無観客で開催される場合、甲子園練習や開会式は中止。13日の組み合わせ抽選会は、各チームの主将ではなく主催者の代理抽選によって行われ、メディアとの接触が少ないインタビュー方式なども検討されるという。 この日の会見では、日本高野連の八田英二会長が「他の競技と同じように中止にするのは簡単だが、夢の実現のために、大人としてできることを最後までやってあげたい。諦めることなく最大限努力したい」と、基本姿勢を明らかにした。 だが、一方で、「無観客で突き進むということはない。球児の健康、関係者の健康に配慮できないとなれば中止を宣言させていただく」とも断言。最終決定を11日に先送りにしたのは、政府が2週間の大規模イベントの自粛要請を出したのが2月26日で、その日に期限が終わるからだという。 果たしてセンバツは無観客で開催すべきか、中止にすべきなのか。 ヤフーが行なっているネット上でのアンケート「みんなの意見」では意外な結果が出た。5日午前3時の約52000人が投票している段階で約58%が「中止にすべきだ」という意見。高体連が主催する他競技の全国大会の23競技が中止となっており「野球だけが特別なのか」「全国の小中高校が休校で、部活動も中止されているのに高校野球だけができるのはおかしい」「不平等」と言ったコメントが目立った。 逆に無観客開催に賛成の意見も約40%あった。こちらは「球児の夢を奪ってあげたくない」「無観客ならリスクも少ない」「高校野球は国民的行事」「プロ野球や大相撲が無観客で行っているから」といった声が目立った。 識者、野球評論家の意見も様々だ。 元プロ野球選手の高校野球監督第1号で、広島の瀬戸内高校監督として1991年にセンバツ出場経験のある後原富氏は「今後の状況次第では中止にすべき」という意見。