「何であの子ばかり…」苦しい嫉妬心への対処法を臨床心理士が解説
恋愛や仕事、友人関係などで、誰でも一度くらいは嫉妬の感情を持ったことがあるのではないでしょうか。そして、嫉妬を感じている禍中はとても苦しいですよね。できれば感じたくないけれど、もし嫉妬心を感じてしまう時は、どう付き合っていったら良いのか。心の専門家である臨床心理士が解説します。 解説:南 舞 ライター 臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
嫉妬の正体とは?
嫉妬を対処するために、まずは嫉妬の正体を理解していきましょう。嫉妬とは、私たちの中に起きる感情のひとつで、他人が自分より恵まれていたり、優れていることに対してうらやんで妬むこと、あるいは自分が愛する者の愛情が他に向くことを恨んで嫉む(そねむ)ことを表します。 心理学的には、嫉妬とはひとつではなく、いくつかの種類に分けられると言われます。様々な説がありますが、例えば今回は、神野雄氏の論文から、嫉妬を4種類に分けたものを紹介します。そして、この4つの嫉妬について、恋愛を例に出して解説します。 (1)猜疑(さいぎ)的嫉妬 他者に疑いを持つ嫉妬のことを言います。例えば、「第三者が自分の恋人を奪おうとしている」というような、本当の話か空想なのかは関係なく、疑いの気持ちがこれに当てはまります。 (2)排他的嫉妬 何かしらの障壁になるものを排除したいと感じる嫉妬です。例えば、恋愛のライバルが相手に近寄らないようにしたいと思うのはこれに当てはまります。 (3)行動的嫉妬 嫉妬を実際に何かしらの行動に移すことを意味します。例えば、恋人のスマホをチェックする、SNSでリサーチする、相手の行動を制限するなどがこれに当てはまります。 (4)衝動的嫉妬 衝動的に自分の気持ちを爆発させる嫉妬です。例えば、相手の行動にカッとなって怒るなど、感情をストレートにぶつけることはこれに当てはまります。