「今後は漫才師として生きたい」ジャングルポケット・おたけ 芸道の岐路に立つ今「実はコント、得意じゃなかった」
── デビュー当時は、どこか抑えていた部分があったのでしょうか? おたけさん:卒業後すぐにデビューして、メンバー内でのキャラの立ち位置もありましたしね。でもあるときから、自分がもっと前に出ないと、という気持ちが出てきて。トリオとして当たり前のように走ってきたんで、それについて深く考えることはなかったんですけど。最近2人になって、また方向性が変わってきましたね。やっぱり3人と2人って、全然違うものだなって、最近感じています。
── ご自身では、ボケかツッコミかでいうと? おたけさん:…ツッコミです。 ── 世間的には、ちょっと天然キャラな感じもありますが。 おたけさん:そう言われるんですけどね。ツッコミたいんですよ。けどね、ツッコミが全部間違っちゃってる(苦笑)。それで結果的にボケになっちゃってるんですけど、気持ち的にはツッコミたいっていうのはあります。 ── お笑いで、これだけは大切にしているっていうことはありますか?
おたけさん:いろんなお笑いのタイプがあると思うんですけど、僕は楽しくやっていたいから、人傷つけたり落としたりすることは、基本的に言いたくないんです。イジることでおもしろくなることもあるんで、難しいところなんですけど。そうなると、綿密に作り上げる必要も出てきたりして…。それよりも、僕はノリなので。 考えてやって成功したことが、今までほぼないんですよ。たとえば「これ言ってやろう」とか、計画していても全部ポシャって、結局その場で起きたことがウケたりして。昔よく先輩にも「考えちゃダメ、考えたら全然おもしろくないんだから」と言われていたし。考えないので、「お笑いとは」っていう、いわゆるお笑い論がないんですよね。「お笑い論がない」っていうのが、僕のお笑い論って感じです。
── 今後はどう進んでいきたいですか? おたけさん:僕たちはコントのイメージがあると思うんですけど、2人になったということもありますし、僕的に本当にやりたかった漫才をして、漫才師として生きていきたいなと。そしてコントはフェードアウトしていく…っていうのを、空気感で相方に示していこうかと。実はコントって、僕はあまり得意じゃないので。 ── そうなんですか!?おもしろいのに。 おたけさん:コントって芝居が入るから、見るほうも芝居が入る前提でのお笑いとして見ているし、ミスが許されないですよね。だから、コントをするときは、とてつもない緊張感に襲われるっていうストレスはありました。その点、漫才はミスしてもその場で回避しやすい世界というか。
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