「レスなだけ」なら、こんなに悩まない! 夫がバイセクシャル。問題が複雑になりすぎて、身動きがとれない40代夫婦
レスの始まりは育児と仕事のプレッシャー
出産後、夫婦の性生活には変化が訪れました。育児の疲労、仕事のストレス、そしてお互いの時間が減少する中で、気づいたらレスが始まったそうです。 「いつからか性行為をしなくなっていました。出会った頃の熱狂が嘘のように、毎晩ただ隣で眠るだけになっていきました」 シンサクさんの言葉には、深い諦めと無力感がにじんでいるように見受けられます。その一方、シンサクさんは別の悩みを抱えていました。
バイセクシャルとしての葛藤
実はシンサクさんはバイセクシャルです。自分のセクシャリティを理解して受け入れるまで、長い道のりを歩んできたといいます。 「父親が昭和ど真ん中の人間で、ずっと男であることを強いられる教育を受けて過ごしてきたので、バイセクシャルであることを自覚して生きること、自分自身が受け入れることは簡単なことじゃありませんでした。結婚前に妻に打ち明けたとき、彼女は驚いてましたけど、あっさりと受け入れてくれて、拍子抜けしました。気にしてるのは僕だけなのかなと、客観的になれたと思います」 シンサクさんはセックスレスになったあと、愛する妻との関係を保つために、どれだけの会話を重ねてきたかを語りました。 「私たちはレスについて何度も話し合いました。どんなときも、お互いに正直に話す関係であることに変わりはありません。そのため、激しくぶつかり合うこともなくて安心しています。こうした背景があり、レスになってから妻に隠していたことを打ち明けたんです」 【前編】では、以前はお互いの情熱をぶつけ合えた夫婦関係だったのに、出産・育児をきっかけにレスに。そんなバイセクシャルの夫が、妻にあることを隠していました。 ▶つづきの【後編】では、シンサクさんが妻に隠してきた真実とは? 妻はその事実を受け止めることができるのか? 夫婦のレス状態はどうなるのか?、についてお話いただきます。
家庭関係研究所 山下あつおみ