「レスなだけ」なら、こんなに悩まない! 夫がバイセクシャル。問題が複雑になりすぎて、身動きがとれない40代夫婦
世界でも類を見ない人口減少社会を迎えている日本は「失われた30年」と呼ばれるように、年々、経済が弱体化したことも少子化の要因となっていわれています。 【データ】レスの割合は? 年齢別の目的は? それと同様に深刻な課題のひとつが日本人のレスの常態化です。 25年ぶりに実施された『性機能障害の全国実態調査に関する報告』(2023)によれば、年齢別EDの有病率は50歳以上が41.7%、また性交頻度が1カ月に1回未満(1カ月間に1度も性交がない)を「セックスレス」としたところ、全体の70.4%が該当しました。日本は少子高齢化と同時に、恐るべきレス社会に突入していたのです こうした社会課題について男性側の視点から執筆を続けるライター・山下あつおみ氏が、レスを抱えた夫婦問題についてレポートします。 【無子社会を考える#12】
レスなんて言葉じゃ片付けられない!
今回は都内在住のバイセクシャルな男性シンサクさん(42歳/飲食店経営)に取材を行いました。 シンサクさんは3歳年上の妻(45歳/会社役員)と6歳の娘の3人家族です。取材を通じて、レスの背後にある複雑な要因やバイセクシャルとしての視点を率直に語ってくれました。 「レスなんて言葉じゃ片付けられない現実がここにはあるんです」 シンサクさんは深く空気を吸い込み、重苦しい気持ちを吐き出しました。まずは奥様との出会いから尋ねていきます。
銀座のBarで運命的な出会い
「出会った頃は、まさに火花が散っていたように熱い関係でした」 シンサクさんは遠くを見るように懐かしそうに語り始めました。彼と奥さんの出会いは、シンサクさんが20代後半の頃に銀座のBarでした。仕事終わりにお互いに一人で飲んでいたところ、たまたま好きなお酒が一緒ですぐに意気投合したそうです。 その出会いから2週間後にはお付き合いを始めて、奥さまの家に転がり込んで半同棲状態の生活が始まります。それこそ夜ごとに情熱的な行為を楽しんでいたそうです。 「ちょっと恥ずかしいですが、二人の性生活は互いの欲望を解き放つかのように激しかったんです。こんな経験ができた女性は今までいませんでした。本当に運命ってあるんですね」