「大学の中に入ってもいいの?」 キャンパスが進化し、地域の子どもや企業が気軽に利用
融合して広がる可能性
三宅教授は「これはゴールではなくスタート」と言います。 「充実した施設ですが、その使い方を我々から学生に指導することはほぼありません。それでも学生たちは、こちらの想像以上の活用法を自分で見つけてチャレンジしています。 大学と地域・社会をつなぐ新棟・H棟のもう一つの呼び名は『TRY FIELD』。学生が失敗できる環境にこそ意味があります。先生たちは『学生をコケさす気持ち』を持って、口出ししたくなるのをぐっと我慢しています」 キャンパスに来るのは地域の人だけではありません。大学との協働を求める地域の企業や自治体も、日々ここを訪れています。担当職員や教員が話を聞き、どの部署につなぐべきかを考えますが、三宅教授は「企業がつながるのは、必ずしも大学とでなくてもいい。キャンパスに来ることで企業同士がつながって、新たな連携が生まれることも期待しています」と言います。 そ、新たな分野の可能性があると考えています。つながりを重視するのは、立命館の体質そのものと言えるでしょう」 キャンパスの移転・再編は、学部・学科の新設・再編だけでなく、地域や企業との連携などを含めた新たな展開を生み出すことにつながっています。
朝日新聞Thinkキャンパス