改めて知りたい「モンテッソーリ教育」 専門家が教える家庭での実践法
モンテッソーリ教育を行うには?家庭での実践法も
日本においてモンテッソーリ教育を受けるには、モンテッソーリ教育施設「子どもの家」やモンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園や保育園に通う、家庭でのモンテッソーリ教育のマインドを取り入れるのがよいでしょう。 【モンテッソーリ教育の実践施設】 日本では、1960年代にモンテッソーリ教育が紹介されてから教育プログラムを導入する幼稚園や子どもの家が設立されました。モンテッソーリ協会に認められている教育施設もありますが、従来の教育法と合わせてモンテッソーリ教育を活用する施設も多く誕生しています。 モンテッソーリ教育の考え方や特徴に興味を持ったら実際に自分の目で教育の現場を見てみてはいかがでしょうか。 日本において、モンテッソーリ教育を実施している園の数は正確には発表されていませんが、下記のサイトで紹介されているリストを一つの参考にしてみてください。 参考 AMI 東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンター 実習園リスト モンテッソーリ教育実施園リスト|日本モンテッソーリ教育綜合研究所
【家庭での実践法】 モンテッソーリ教育のマインドを家庭で取り入れていくには、まず前提として子どもの「自己教育力」を信じて、子どもの「やりたいこと」をサポートしていくという考え方が大切です。大人の論理で「今はこれをするべき」を押し付けるのでなく、子どもをよく観察して「やりたい」と思っていることに対して、それがかない、なるべく保護者のかたの手を借りなくても子どもの力で挑戦できる環境を準備してあげましょう。 <●大人に頼らなくても子どもが「自分でできる」環境を整える> ○例 ■自分で手洗いやうがいができるよう、洗面所にステップ台を置いたり、手の届く位置にタオルを置いたりする。 ■自分で服を選び着替えができるよう、子どもが自分で取り出せる場所に、服の種類ごとに整理整頓して置いておく。 ■料理をしたいときにできるよう、子どもの手のサイズに合った子ども用調理器具を用意して、子どもが自分で取り出せる位置の引き出しや棚に整理しておく。 <●子どもが自分で決められるような関わりや声かけを行う> ○はじめは2択から。「今日はこのお洋服と、このお洋服とどっち着ていく?」など。 ○子どもの選ぶことを保護者が勝手に決めない。子どもの権利を尊重し、決定権を渡していく。 子どもの「やりたい」を尊重することや、子どもが自分で選んで自己決定できることは、なんでも自由にして放任するということではありません。安全であること、人に危害を加えないことなどは大前提。それらを伝えるときも叱ったり注意したりするのではなく、事実を冷静に伝えることが大切です。ここまではいいけどここまではダメという制限がある中での自由や自主性を尊重していきましょう。