86歳・ひとり暮らしの「シンプルに生きる」コツ。日々の食事も愛用品も“昔ながら”
昨今、自分らしくひとり暮らしを楽しんでいるシニアが増えています。京都の中心地で、月5万円以内のひとり暮らしをしている食養料理・野草料理研究家の若杉友子さん(86歳)もそのひとり。ここでは、若杉さんの最新著書『若杉ばあちゃんの今日も明日も身軽な暮らし』(すばる舎刊)より、昔ながらのものや習慣を大切に暮らす様子を紹介します。 【写真】長年愛用している台所道具
身軽な暮らしをつくるのは、昔ながらのものと習慣
ばあちゃんは毎日、人や食べ物に感謝すること、昔ながらの物や智慧、習慣を大事にしながら生きています。 台所道具だと、石鍋・土鍋・鉄鍋・鉄瓶は、料理がすごくおいしくできるから、長年愛用しています。たとえば石鍋は平成元年に買って以来ぜんぜん壊れず、もう35年も一緒の働きもの。 「めちゃくちゃ重たいけど熱が食材の中心までじっくり伝わって、冬は火鉢の炭でも玄米や分づき米がふっくら。格別においしいんよ。土鍋でもご飯を炊くけど、どっちの鍋も遠赤外線効果があって、お米が煮える時に陽性のエネルギーが一粒ひと粒に貫通するから、食べると元気が満ちてくる」 これが、ばあちゃんの活力の源です。
シンプルにおいしいものから元気をもらう
日々の食事はご飯と味噌汁、漬物に、旬の野菜を一品くらい。器は、お茶碗やお椀、どんぶり、お箸がそれぞれ2~3ほど。本当は1つずつでいいんだけど、欠けたり割れたりしたときのために必要最低限だけそろえています。 こういう生活は、生活費がかからずシンプルにおいしいものから元気をもらえて、物の片づけにはわずらわされず、気がラクでありがたい。 「まずは昔の道具や習慣を見直してみてちょうだいな。シンプルに生きる力と智慧が身につきますよ」
ESSEonline編集部