「代えたらマズイ度で言えば長谷川唯よりも上」パリ五輪でのなでしこジャパンの大誤算。清水梨紗の戦線離脱はWEリーグMVPの起用法にも影響を及ぼした
守屋も北川も奮闘したが…
パリ五輪でベスト8敗退と不完全燃焼に終わったなでしこジャパン。アメリカに勝てなかった一因について、識者の河治良幸氏は「そもそも清水梨紗選手がいなかった」と話している。 【動画】なでしこジャパンのパリ五輪総括 清水はスペインとのグループリーグ初戦で65分に相手の選手にかわされると右足を押さえて倒れ込み、そのまま担架で運び出されて交代。その後、チームからの離脱が決まった。河治氏は言う。 「彼女の戦線離脱は、池田太監督からしたら大誤算。なでしこジャパンの二枚看板は長谷川唯選手と清水選手です。代えたらマズイ度で言えば、清水選手は長谷川選手よりも上だったかと。どんな戦い方にしても彼女は必要不可欠。アメリカ戦で守屋都弥選手は奮闘していましたが、清水選手のクオリティとヨーロッパで身に付いた対人の強さを失ったのは痛かったです」 確かに、アメリカ戦は右ウイングバックの守屋だけでなく、左ウイングバックの北川ひかるも頑張った。 ただ、右ウイングバックに清水がいれば、左ウイングバックを北川と守屋にリレー方式で担当させることができた。ガーナとの強化試合で負傷した北川が万全なコンディションでなかった点も踏まえれば、やはり清水の戦線離脱は痛手だった。 また、清水離脱の影響は昨季WEリーグMVPに輝いた清家貴子の起用法にも及んだ。本来はFWでこそ力を発揮するタイプの清家が便利屋的存在になってしまった。 「左右のウイングバックが怪我などで万全ではなかったこともあって、ポリバレント的な使われ方をしました。清家選手はドリブルでマーカーを剥がすとか、一瞬のスピードもあるので、できれば敵陣のゴールに近いポジションでプレーさせたかった。(ウイングバックだとゴールへの)距離が遠くなって、なかなか持ち味を発揮しにくくなると思います」 清水の負傷は文字通り痛かった。 構成●サッカーダイジェストTV編集部
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