後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち
人間だってクルマだって、第一印象が大事。それだけに、フロントマスクが見る人に与える印象は非常に大切だ。その一方、後続車に見つづけられる"お尻"も重要だったりする。そこで、時代を先取りした斬新なリアビューのクルマたちを紹介しよう。 【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚) 文/木内一行、写真/トヨタ、日産、マツダ、CarsWp.com
■日産・チェリー「日産初のFF車は猫背だったという事実」
リアビューが特徴的なクルマは決して少なくないが、チェリー・クーペはそのなかでもなかなかのツワモノだ。チェリーは1970年に発売された大衆小型車で、当初は2/4ドアセダンとバンというボディバリエーションだった。 そして、翌年に登場したクーペがとにかく斬新。「プレーンバック・スタイル」と呼ばれるデザインは、大きな面積のリアクォーターパネルと、そこにあしらわれる「マッハライン」が特徴的で、リアウィンドウはサンルーフのごとく空に向けて取り付けられている。こうした造形もあり、ワゴンやバンを思わせるプロポーションというか、猫背になっているのだ。 また、独特な意匠の丸形テールランプが、リアビューの個性を引き立てていることは間違いない。 ちなみに、日産初のFF車がこのチェリーだったということもお伝えしておこう。
■日産・エクサ(2代目)「着せ替えは実現せずも、斬新なテールで勝負」
1986年にリリースされた2代目エクサ。米カリフォルニアのNDI(ニッサン・デザイン・インターナショナル)が担当したエクステリアは日本車離れしたデザインで、クーペとキャノピーという2タイプを設定。Tバールーフも備え、オープンエアも楽しめた。 そんななかで、特に斬新だったのがテールランプ。ダイアゴナルスリットと呼ばれるデザインパターンを用い、個性的なリアビューに仕立てたのだ。 こうした遊び心あふれるデザインは「さすが北米発」と言えるもので、スピーカーグリルやペダルにもこの意匠は採用された。 なお、リアハッチ部分は脱着式になっており、北米ではクーペとキャノピーを着せ替えることが可能だった。 しかし、日本では法規上それが認められなかったため、2タイプのボディバリエーションを設定して販売したという。