生活習慣病をおいしく予防...医師が教える「体内の余分な脂を落とすスープ」レシピ
ベジファーストの代わりに「スープファースト」
さらに、食物繊維が入った「あぶら」を落とすスープを食事の前に飲むことで、血糖値の上昇を抑えることができます。 みなさんは、「ベジファースト」という言葉をご存じでしょうか?食べはじめに野菜を食べると体によいという食事法です。 食事に気をつけている方は「またベジファーストの話か......」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、もう少し待ってください。ここでベジファーストの落とし穴についてお話させてください。 先に答えを言ってしまうと、食物繊維と合わせて、意識的に脂質をとることが重要です。 たとえば、健康に気を遣って、サラダにノンオイルドレッシングを使う方もいらっしゃると思います。しかし、オイルドレッシングをあえて使ったほうが、消化・吸収がゆっくりになり、血糖値の急上昇を抑えるのに効果的といえるのです。 また、ノンオイルドレッシングには、ぶどう果糖糖液(異性化糖)という中性脂肪を増やしやすい糖が多めに加えられていることもあるので、使いすぎには注意が必要です。 実は、「あぶら」を落とすスープには、食物繊維がたっぷり含まれているのに加えて、良質な脂質も含まれています。ぜひ、食べはじめに「あぶら」を落とすスープを飲む「スープファースト」を試してみていただければと思います。
「あぶら」を落とすスープはあらゆるシーンで大活躍!
・朝食のプラス一品に 朝食を抜いたり、軽くすましてしまいがちという人には朝に飲むのがおすすめです。ごはんでもパンでも相性のよい味つけなので、みそ汁やカップスープがわりに飲むことができます。 ・小腹が空いたときに カロリー控えめで栄養バランスにもすぐれているため、小腹が空いたときの軽食にも最適です。とくに、栄養の偏りが気になる人には、おやつがわりに飲むと栄養バランスが整います。 ・夜食がどうしても食べたいときに おなかが空くと眠れない、でも、夜食を食べると太ってしまう......。そんなときにもカロリー控えめな「あぶら」を落とすスープなら安心です。おなかにもやさしいので、睡眠の質を低下させることもありません。 ・食事の前に 食事をする前に飲むことで血糖値の上昇をおだやかにすることができます。かつお節に含まれる、うま味成分である「ヒスチジン」が脳内満腹中枢を刺激し食欲をセーブしてくれます。スープでおなかが満たされるため、食べすぎも防げます。 ・お酒を飲む前に お酒を飲む前に飲めばアルコールの吸収をおだやかにし、悪酔いを防げます。また、糖質や脂質の吸収をおさえてくれるため、糖質や脂質の多いおつまみが好きな人にもはとくにおすすめです。 ・食欲がないときに りんご酢に含まれる酢酸やクエン酸、りんご酸には胃酸の分泌を促し、消化や吸収を助ける働きがあり、食欲がないときには最適です。「酸」と聞くと、「胃を荒らすかも?」と思われるかもしれませんが、スープにはいろいろな食材とともにりんご酢が使われているため、おなかにもやさしくいただくことができます。 ・ランチタイムに スープジャーに入れてお弁当のお供に。スープは電子レンジで解凍(69ページ参照)するか、鍋で煮て、熱々の状態にしてからスープジャーに入れましょう。 ・ダイエット中に 低カロリーで栄養価の高い「あぶら」を落とすスープを飲めば、ダイエット中の栄養不足が防げます。また、かつお粉の旨味成分であるイノシン酸やしょうがのショウガオール、カテキンなど、代謝を高めてダイエットをサポートする成分もたっぷり含まれています。