「全然うまくいかなかった」畑岡奈紗は5年ぶりメジャートップ10なし
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(25日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 最終18番も5mほどのバーディパットが惜しくもカップをそれた。少し天を仰ぐように悔しがった畑岡奈紗は「やっぱり、もう少しグリーン上のチャンスを生かさないと」と言った。4日間の合計パット数は36→34→35→33で推移。グリーン上のもどかしさを象徴する数字となった。 大目標に据える今季5大メジャーの戦いが終わった。「試合で来るのは一生に一度かもしれない。貴重な機会でした」とゴルフの聖地でのプレーに感慨はにじませつつ、通算4オーバー37位では充実感に浸れない。全5試合を見ても4月「シェブロン選手権」の13位が最高で、6月「全米女子プロ」と7月「アムンディ エビアン選手権」は予選落ちを喫した。「全米女子オープン」とエビアンで最終日最終組をプレーして優勝争いに絡んだ昨季から一転、2019年以来5年ぶりにトップ10入りがなかった。
「今年はメジャーに関しては全然うまくいかなかった。反省して、来年以降のメジャーにしっかりつなげていかないといけない」。ままならないプレーとなったのは、フィジカル面によるところも小さくない。「ずっとトレーナーさんも『何とか治そう』とケアしてくれているので、それでも治らないというのは、ちょっと普段のスイングとかを改善しないと部分もあるのかな」と言ったように、腰の痛みとの付き合いが続いている。 練習ができないほどの激痛はなくても、4日間のプレーを見据えてコースチェックの回数やドライビングレンジでの調整にペース配分が必要になる部分はある。「今のスイングでショットの感覚はだいぶいい。そこも難しいところ」。痛みが出ないこと“だけ”を考えてスイングをいじれば、悪くないフィーリングに変化が生じる可能性もあるのが悩ましい。
ショットの状態に手応えがあるからこそ、すぐ米本土へ戻って次週の新規大会「FMグローバル選手権」(マサチューセッツ州TPCボストン)に出場する。「もう9月になるので、残り2カ月ちょっと。頑張りたい」。メジャーの戦いはひとまず終わりを迎えても、2022年4月「DIOインプラントLAオープン」を最後に遠ざかるツアー7勝目へのトライに全力を傾ける。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)