「まさか神様にいじわるを」満身創痍の早田ひな、号泣したメダル奪取の舞台裏を告白「注射を打って、なんとか100%に」【パリ五輪】
痛みを堪え、見事にメダルを掴んだ。 現地時間8月2日、パリ五輪の女子卓球シングルスの3位決定戦が行われ、世界ランク5位の早田ひな(日本)が、“天才卓球少女”として注目され、数々の歴代記録を塗り替えてきたという同8位のシン・ユビン(韓国)と対戦。接戦の末に4-2で勝利し、銅メダルを獲得した。 【画像】ドラマ相次ぐパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック! 決して楽な戦いではなかった。左腕を痛めた早田は前日に続いてこの日もテーピングを巻きながらプレー。要所で顔をしかめ、腕を気にする素振りを見せながらも、ハイレベルな攻防戦を制した。 第1ゲームを奪われた早田だったが、第2、第3、第4ゲームを連取して王手をかける。しかし、シン・ユビンも食い下がって、第5ゲームを奪われる。それでも日本のエースはブレなかった。序盤からリードを奪った第6ゲームは7-5でタイムアウト。再開後のポイントをしっかりとものにし、そのまま押し切った。 試合後に感極まって泣きじゃくった24歳は、フラッシュインタビューでも涙が止まらず。そして「一昨日の試合で腕を痛めてしまい、そのギャップで自分の現実を受け入れられないままプレーしていた。今日も同じような状況だったんですけど、最後ドクターに注射を打ってもらって、もしかしたらいけるかもという感覚があった。それを信じて戦った」とメダル獲得の舞台裏を明かした。 また、「試合の5分前までは20、30%の力でどう戦うか、だった。注射を打って、なんとか100%近くまで戻った」と衝撃の告白を続けた早田は、過酷な勝負を戦い抜いた心境を漏らしている。 「もちろん金メダルを目指していたので、まさか神様にこのタイミングでいじわるされるとは思ったんですけど。でもみんなが支えてくれてどんな結果でもやりきって、銅メダルを、と思って戦いました」 満身創痍で苦しかった。それでもあきらめずに戦い抜いた。その姿はまさしく日本のエースだった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]