警官装う“ニセ電話” 気づいた女性が“警視庁捜査2課のヤマモト慶”撃退の一部始終 既に6億円被害【福岡発】
警察官を名乗る人物からのニセ電話詐欺。福岡県内でもその被害は2024年、既に6億円に上っている。どう被害を防げば良いのか? ニセ電話に気づき撃退した実際の音声を入手した。 【画像】全国各地の警察騙るニセ電話
警視庁捜査2課の「ヤマモト慶」
11月11日。ニセ警察官からの電話はA子さんが車を運転中、突然かかってきた。会話の途中で不信に思ったA子さんが犯人との一部始終を咄嗟に録音した。 ■録音された犯人との通話 ヤマモトケイと名乗る人物「私は警視庁捜査2課のヤマモトケイと申します」 電話を受けたA子さん「ケイの字はどういう字?」 ヤマモトケイと名乗る人物「慶応の慶です」 詐欺や横領など知能犯を担当する警視庁捜査2課の捜査員「ヤマモト慶」を名乗った犯人。この電話を受けたA子さんは、すぐさま「ヤマモト慶」に不信感を抱いたという。 「車の中にいるときに電話がかかってきました。『富山県警の事件の件でお話を伺いたいので、今から身分証明書を持って富山県警に来れますか?』と言われて。非通知と警察を名乗られた時点で、ちょっとおかしいと思って、それで録音した」とその時の様子をA子さんは語る。そしてA子さんは警視庁捜査2課「ヤマモト慶」を問い詰めていく。
「折り返す」と言うと切られた電話
■録音された犯人との通話 A子さん「捜査2課に繋がる直接の番号を教えて下さい」 ヤマモト慶と名乗る人物「そちらはお伝えすることはできません」 A子さん「えっ?どうしてですか?」 ヤマモト慶と名乗る人物「現状ね、今、A子さんね。我々は富山県警の事案に関して捜査をしなければなりませんので」 A子さん「はい」 ヤマモト慶と名乗る人物「この我々の直通電話番号をお伝えすることができません」 A子さん「じゃ、警察(の電話番号)」 ヤマモト慶と名乗る人物「代表番号ならお伝えすることができるが…」 A子さん「警視庁の捜査2課ですよね」 ヤマモト慶と名乗る人物「はい」 A子さん「分かりました。代表番号から一度、今、いただいた情報で、こちらからかけ直して、それからお話を進めさせていただこうと思いますが、よろしいですか?」 ヤマモト慶と名乗る人物「このお電話で対応はできませんかね?A子さんに伝えないといけないことがあるんですが…」 A子さん「そうですね。まだヤマモトさんという人の身分を…、私も確認しなければ、この先お話ができないと考えております。ですのでこの後、警視庁の代表番号におかけして…」 そうA子さんが話すと突然、電話は切られた。そして「ヤマモト慶」を撃退したA子さんは、すぐさま110番通報したのだ。