警官装う“ニセ電話” 気づいた女性が“警視庁捜査2課のヤマモト慶”撃退の一部始終 既に6億円被害【福岡発】
警察「99パーセント嘘の電話です」
■録音された110番との通話 警察「事件でしょうか、事故でしょうか?」 A子さん「すみません。今、警視庁の捜査2課のヤマモトケイさんという方から」 警察「うん」 A子さん「富山県の事案について」 警察「うん」 A子さん「直接お伝えしなければいけないことがあるという電話がありまして…」 警察「うん。99パーセント、嘘の電話です」 A子さん「やっぱりそうですよね!」 全国で被害が相次ぐニセ電話詐欺。福岡県内でも久留米市でA子さんと同じように警察官を名乗る男からのニセ電話で22歳の男子大学生が600万円を騙し取られている。 事件があったのは11月12日。警察によると携帯電話に警視庁の警察官を騙る男から電話があったという。 警察官を騙る男は「特殊詐欺グループの1人を逮捕している」「あなたにも詐欺の容疑がかかっている」「SNSのビデオ通話で事情聴取する」「あなた名義の口座に500万円が入っていたが別口座に移転されている」「そのお金が犯罪に使われたお金ではないか確認する。指定する口座にお金を振り込んで欲しい」などと話したという。男子大学生は指示されるがまま2回にわたって合わせて600万円を振り込み、騙し取られた。
警察は捜査関連で送金などさせない
被害が相次ぐ警察官を騙るニセ電話詐欺。SNSを調べたところ、警視庁捜査2課のほか、神奈川県警や石川県警、富山県警など様々な都道府県の警察に所属していると偽りの電話をかけていることが分かった。また捜査員の名前も様々で「ヤマモト」の他に「ヨシダ」「キムラ」「キダ」など少なくとも12の苗字が確認できている。 福岡県警によると、2024年10月末までに県内で発生した警察官を騙るニセ電話詐欺は71件。被害額は約6億円に上っている。県警は警察官を騙るニセ電話詐欺について「警察官がSNSで事件の内容を伝えることはなく、捜査のために口座のお金を送金させることもありません」と注意を呼びかけている。 (テレビ西日本)
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