イチローか、Rジョンソンか、古巣マリナーズで「51」の永久欠番論争
マリナーズは、メジャー屈指の指名打者であるエドガー・マルチネスの背番号「11」を永久欠番にすると発表したが、これを契機に、現在はマーリンズに所属しているイチローが、マリナーズ時代につけていた背番号「51」を巡っての永久欠番論争が湧き上がっている。 マリナーズの地元紙「ザ・スポークスマン・レビュー」は、マルチネスの永久欠番を伝える記事で、「球団は51番をランディ・ジョンソンに着けさせたあと、イチローに与えたために、永久欠番の決断をすることがほとんど不可能になっている」と報じた。 過去にマリナーズで永久欠番となっているのは、全球団永久欠番のジャッキー・ロビソンの他は、ケン・グリフィ-・ジュニアの「24」だけ。これにマリナーズ一筋18年間プレーしたエドガー・マルチネスが加わることになり、次の4つ目の候補が「51」というわけなのだが、イチローとランディ・ジョンソンという偉大な2人の選手が同じ「51」をつけていたために話が簡単には運ばない。すでにジョンソンは引退しているが、イチローの現役引退後にマリナーズは、どちらを欠番にするかの難しい決断を迫られることになりそうなのだ。 説明するまでもなく、2001年にマリナーズに入団したイチローは、オリックス時代に引き続き、背番号「51」をつけてプレーした。01年に新人王とMVPをダブル受賞し、全米中がマリナーズとイチローに注目。04年には262安打を放ち、メジャーの年間最多安打記録を作った。10年連続200安打以上という記録もマリナーズ時代に達成したものだ。 イチローは2012年途中にヤンキースへ移籍し、2015年からはマーリンズでプレーしている。しかしイチローが他球団に移ってからも、マリナーズの本拠地球場セーフコフィールドの周囲には、球団のレジェンドとしてバナーが掲げられていた。たとえマイアミのユニフォームを着ていても、マリナーズにとってイチローは特別な選手なのだ。 イチローの引退後、「51」がマリナーズの永久欠番となるのは、当然の流れだと思える。 メジャーリーグでは、同一球団で選手生命を終える選手は少ない。たとえ複数球団でプレーしていても、全盛期を過ごした球団や貢献度の大きかった球団の永久欠番となることは多い。