〔東京外為〕ドル、156円台半ば=買い一服後はもみ合い(15日午後3時)
15日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、午前中からの買いが一服した後は1ドル=156円台半ばもみ合っている。午前中は実需筋の買いなどで156円台後半に上昇したが、財務相の円安けん制などで午後は伸び悩んだ状態が続いている。午後3時現在、156円45~45銭と前日(午後5時、155円83~84銭)比62銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外市場で買われた流れを受け、156円20~40銭台で取引された。午前9時以降、五・十日要因に伴う実需筋の買いが強まり、仲値にかけて156円70銭台に上値を伸ばした。その後は調整売りに押されたほか、加藤財務相の円安けん制発言も重しとなり、正午前後は156円30銭台に伸び悩んだ。午後は同水準を中心にもみ合う展開となっている。 前日の海外市場では、欧州時間から米国時間の中盤までは155円台半ばから156円前後のレンジ圏で上下動した。米国時間の終盤には、FRBのパウエル議長が利下げに慎重な姿勢を示したことで買われ、156円40銭台に水準を切り上げた。 東京時間は実需筋の買いで上値を切り上げた後は戻り売りが出た。加藤財務相が「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取っていきたい」などと円安をけん制したことが重しとなった。午後は「午前中からの買いは一服して、総じて動意に乏しい」(為替ブローカー)とされる。日本時間の今夜に米小売売上高の発表も控え、「様子見姿勢が強まりそうだ」(同)との声が聞かれる。 ユーロも午後は対円、対ドルでもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=164円90~91銭(前日午後5時、164円42~45銭)、対ドルでは1.0540~0540ドル(同1.0551~0551ドル)。