追い続けた世界最高峰のタイトル 「凱旋門賞」を日本馬が勝つ意味
オルフェーヴルとキズナが挑む
しかし1999年、春からフランスへ異例の長期遠征を敢行したエルコンドルパサーが2着に健闘すると、2010年にはナカヤマフェスタが低評価を覆す僅差の2着。そして昨年、2011年の三冠(※3歳馬の主要レースである皐月賞、日本ダービー、菊花賞をすべて制すること)に輝いたオルフェーヴルが、ゴール寸前で交わされての2着惜敗。今年は、一年前の雪辱を誓うオルフェーヴルと、今年5月の日本ダービーを制したキズナがロンシャンの決戦に挑む。 19世紀から競馬史が始まった日本に対し、イギリスとフランスでは、18世紀の時点ですでに競馬が普及。その間に出来た大きな差を、日本競馬界は150年の中で少しずつ縮めてきた。日本馬が凱旋門賞を勝つことは、その歴史に追いついた証。10月6日の大一番には、そんな大きな意味がある。 (文責・河合力/競馬ライター)