日銀・黒田総裁会見12月19日(全文2完)消費増税の影響は前回より小さい
日銀の黒田東彦総裁は、金融政策決定会合後の19日午後、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「日銀・黒田総裁が決定会合後に定例会見(2019年12月19日)」に対応しております。 【動画】日銀・黒田総裁が決定会合後に定例会見 ◇ ◇
警戒モードがやや和らいだのか
共同通信:共同通信の【イナミ 00:24:17】といいます。総裁、先ほど言及された今後の政策運営、海外経済のリスクを踏まえてお聞きしたいんですけども、総裁は秋の記者会見では、緩和に前向きだと発言されたと思うんですけど、前回10月の会合ではフォワードガイダンスを変更されて警戒モードを高めてたと思うんですが、現状その警戒モードがやや和らいだというふうに考えていいのか、総裁のお考えを教えていただけますか。 黒田:先ほど来、申し上げてるとおり、いろんな海外発のリスク、それについて若干明るい兆しも見えてることは事実なんですけども、そういう意味で例えば目下、目標に向けたモメンタムが失われる恐れが高まってきたということではないんですけども、ただ依然としてさまざまなリスクはありますし、だからそういったリスクが比較的高い水準でまだいると。そういう意味では金融政策については緩和方向を意識したスタンスを依然として維持する必要があるというふうに思っております。どうぞ。
IMFからの提言をどう思うか
ブルームバーグ:ブルームバーグニュースの藤岡です。先ほどの副作用の発言に関連するものなんですが、先日IMFのほうから日銀の取りうる政策として10年ものよりも短い金利をターゲットとしてやってみたらどうだろうという提言があったと思うんですが、その点についてまず1点、総裁、お願いします。 黒田:IMFの提言も幾つかあったわけですけれども、私どもとしては2%の物価安定の目標っていうのは堅持する必要があると思っておりますし、できるだけ早期の実現に向けて引き続き大胆なっていうか、大幅な金融緩和を粘り強く続けていくということに変わりはありません。また、その下での現在のイールドカーブコントロール、短期政策金利をマイナス0.1%。そして10年もの国債の操作目標を0%程度ということが適切であると思っておりますし、本日の政策決定会合でもそれが維持されたわけですので、ご指摘の10年ものではなくてもうちょっと短めのところをターゲットにするっていうようなことは考えてはおりません。 ただ、将来そういうことが絶対ないかっていわれても、それは今後の経済、物価、金融情勢によって政策決定会合において決めていくことであると思いますけども。今そういうことをする必要もないし、適切でもないというふうに思っております。