日銀・黒田総裁会見12月19日(全文2完)消費増税の影響は前回より小さい
政策を批判されたとは思っていない
浜田先生のその発言について詳細は存じませんけれども、先ほど来、申し上げておりますようにマイナス金利っていうのは全体の金融緩和の政策のパッケージの中で行われているわけですし、浜田先生自身も何か今のマイナス金利をやめろとか、金融緩和をやめて正常化しろっていうようなことをおっしゃっているのではないと思いますので、私どももマイナス金利と限らず、この金融緩和が特に低金利環境が長期化する下で金融システムにどのような影響が出るか、あるいは副作用が大きくならないかっていうことには十分注視しておりますので、特に何か、私どもの政策を批判されたというふうには思っておりません。
消費税率の引き上げの影響をどう見るか
毎日新聞:毎日新聞の【オオクボ 00:33:25】と申します。1点お願いします。消費税率の引き上げの影響についてなんですけれども、12月の短観では見たところ、比較的軽微だったのかなと、影響が、そういうふうに見てるんですけれども、現時点での総裁の受け止めをあらためてお願いします。 黒田:消費税率引き上げ後の消費の動きを見ますと、やや大きめに消費が減少したことが起こってますが、これは台風など、自然災害の影響による下押しがかなり影響してるんじゃないかというふうにも思われますので、そういった影響のことも考慮し企業からの情報なども踏まえて総合的に判断するとやはりこれまでのところ、消費税率引き上げの影響による需要減は前回の2014年4月の消費税引き上げ、増税のときほど大きくないということは変わってないと思います。 ただ消費税率引き上げの影響というのは、消費者マインドや物価の動向などによっても変化しうるわけですし、引き続き個人消費の動向については注意深く見ていきたいというふうに思っております。 読売新聞:幹事社の読売新聞です。所定の時間の45分を過ぎましたので、あと2問程度としたいんですけど、よろしいでしょうか。 黒田:はい。どうぞ、どうぞ。