“思い出“がつづられた本を交換する 「思い出書店」 が2024年グッドデザイン賞を受賞
「思い出書店」 ー思い出の本の交換を通じた新たな本や人との出会い
株式会社スタジオユリグラフが運営するオンライン・オフライン連動型の古書交換サービス 「思い出書店」 が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する 「2024年度グッドデザイン賞」 を受賞した。 「思い出書店」 とは、思い出の本の交換を通じて、新たな本や人との出会いを創出する、今までにない古書交換サービス。最大の特徴は、並んだ本全てにまかれている特別な帯。そこには、以前の持ち主による様々な思い出がつづられており、思い出の内容を起点に、読みたい本を選ぶことができる。 また、思い出書店の本はお金で買うことはできない。自分の思い出の本を持ち寄り、“交換” する仕組みになっている。お金ではなく、思い出を通じて本と出合う。そんな体験を楽しむことができる。 さらに、「思い出書店」 は帯と数冊の思い出の本さえあれば、どこにでも設置することができる。カフェ・公民館・イベントスペース…。まちのさまざまな場所に、本との出会いの場を生み出し、本と人の循環の実現を目指している。
グッドデザイン賞 審査委員によるコメント
本サービスは、QRコードが印刷された帯とLINEアプリケーションによる、オンライン・オフライン連動型の古書交換サービスである。交換拠点に設置された帯に、持ちこんだ本の思い出を書き、QRコードからシステムに登録。その本を寄付または拠点の他の本と交換できる。 全国で書店が減少するなか、書店に並ぶ従来の購入を促す目的の帯とは異なる、本との偶然の出会いを誘発する仕組みと、帯と数冊の本があれば誰でもどこでも交換拠点を運営可能な導線設計が評価された。本サービスは、運営会社の所在地であり、書店ゼロ自治体数の割合が最も高い沖縄県からはじまった萌芽的な取組みだが、今後の展開が期待されている。 受賞ページ https://www.g-mark.org/gallery/winners/21878
「思い出書店」 が取り組む課題
現在、書店の数は年々減少を続けており、書店がない自治体は全国で27.6%にも及んでいる。(出版文化産業振興財団調べ) 特に、「思い出書店」 がはじまった沖縄では、全国でもワーストとなる56.1%もの自治体が、「無書店自治体」 というのが現状だ。書店は先人の知恵と私たちをつなぎ、文化を育む土壌になる場。書籍のネット購入が普及し、書店の維持が難しする中で、「人と本のあり方」、「書店のあり方」 を模索することが思い出書店の起点となっている。 そこで 「思い出書店」 では、今後ともに活動を拡げていく 「拠点オーナー」 および 「クラウドファンディング継続サポーター」 を募集している。 拠点オーナー募集 https://omoideshoten.com/stores/recruit クラウドファンディング継続サポーター https://readyfor.jp/projects/omoidebook2 思い出書店 公式Webサイト https://omoideshoten.com/ 思い出書店公式LINE https://lin.ee/CELJozD 思い出書店公式Instagram https://www.instagram.com/omoide_books75/