【独自解説】万博「開幕前に下見ができない…」子どもたちの“遠足” 先生たちからは不安の声 移動手段、熱中症対策、ガス爆発 不安を解消して多くの人が訪れるようにするためには?
Q.説明会では、どんな説明がなされたんですか? (平田記者) 「説明会で配られた資料は、75ページにも及びます。この膨大な資料を配って行った説明会ですが、結果、よく聞かれたのが『結局、下見をしないとわからない』ということです。どういうことかといいますと、校外学習などで一つ大事なのが、『昼食をとる場所を確保できるのか』ということがあるのですが、説明会の資料で『大きく3か所、昼食を取れる休憩場所ができます』ということは示されたんですが、例えば『どうやってその休憩場所まで行くのかという導線』などは実際に行かないと分からない。対象も小学生から高校生までですので、『ちゃんとここまでたどり着けるのか』、『距離感はどのくらいなのか』というようなところは、やはり行ってみないとわからないということです。少し皮肉な話なんですが、この説明会でわかったのが、この昼食をとる休憩場所の1つがまさに今回メタンガスの爆発事故が起きたエリアにあるということで、『むしろ、ちょっと不安が募りました』というような声も実際ありました」
「他にも大事なポイントがありまして、熱中症対策です。今回、救護施設の数や場所というのは明記されたのですが、児童・生徒が個別に班ごとの行動を取るケースも想定されますが、『離れた場所で熱中症になったという連絡があったときに適切に誘導できるのか。救護施設まで児童・生徒を安全に速やかに連れて行くことができるのか』というようなことは、実際に行かないとわからないという声や、貸切バスの乗り降り口から入場ゲートまで約15分あることがわかったのですが、例えば小学生が1クラス30人いるという中で、『人が多い中で本当に並んで連れて行けるのか』、『暑い中で大丈夫なのか』というような声も聞かれました。また、トイレです。中には介助が必要な子どももいると思いますが、『介助するときに必要な広さが本当に確保できているのか』など、こうしたことは、『やはり実際に行かないとわからない』という声がよく聞かれました」
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