「ボールに水かけ」をジュニア世代が真似たら… 誹謗中傷騒動J1「町田」をJリーグ関係者はどう思っているのか
「好きじゃない」
これらの行為について、Jリーグの関係者はどう思っているのか。あるOBは言う。 「まあ、大人げないと言いますか…。監督が大学生にキレるなんて聞いたことがありません。筑波との試合も見ましたが、向こう側は普通のプレーをやっていたと思います。それに、そもそも町田はJ2時代から、反則に取られないものも含め、ラフプレーは多かった印象が強い。自分の時だけそれを言うのもいかがなものかと思いました」 10月20日現在の数字で、J1の20チーム中、町田の警告数は4番目、ファール総数は2番目に多い。 また、スローインの際、タオルでボールを拭く行為についても、 「反則ではないですが、対抗して広島がタオルに水をかけるなど、既に場外乱闘に発展しています。町田は水をかけられないよう、タオルを袋に入れてピッチ外に置いているといいますから、その執念は皮肉な意味ですごい。町田は怒っていますが、でも広島の行為だってルールブック上では反則じゃないですからね。お互いに泥仕合ですよ。争いが競技そのものとはかけ離れたところに行っているのが極めて残念です」(Jリーグ関係者) とりわけ疑問視する声が多いのは、PKの際の「水かけ」行為だ。Jリーグの監督経験者は言う。 「あの行為こそ町田の“戦術“を象徴していますよね。ルール上は問題ない。ならば何でもやってしまおうという、町田の哲学を著しています。ルール上問題なくても、他の誰もそんな指示はしないし、考えもしませんよ。正しいか正しくないかはともかく、あのサッカーは好きじゃない」
ジーコ「唾吐き」の記憶
既に報じられているが、Jリーグ初代チェアマンの川淵三郎氏は16日、自身のSNSで、誹謗中傷は許されないとした上で、こうも発信した。 「PKの時ボールに水をかけるなんて明らかに非紳士的行為で見ていて不愉快に感じた」 8月17日の第27節、対磐田戦で、高崎航也主審は、町田のFW藤尾翔太がPKの際に水をかけたボールの交換をジャッジした。これに対しても川淵氏はこう述べた。 「審判がボールを変えるだけでは無く直ちにイエローカードを出すべきだった」 1994年、Jリーグ元年のチャンピオンシップ(V川崎(現東京V)―鹿島)で、鹿島のジーコ氏(元日本代表監督)が川崎のPKの際、判定に不服の意を示すため、ボールに近寄り、唾を吐いた。この時の主審(高田静夫氏)はジーコ氏に「非紳士的行為」としてイエローカードを出した。ジーコ氏は累積警告になり退場処分となった。 「川淵さんはこの行為を見て、オレがJリーグのチェマンである限りジーコは絶対許さないと激怒していました。子どもたちが真似をしたらどうするんだとも‥」(夕刊紙記者)。