戦わない「おジャ魔女どれみ」に大人も共感する訳。子育て奮闘や、子供と大人の関わり方など様々な学び。
ラフォーレ原宿のメモリアル店でも、クラスメイトの展示があったほど、『おジャ魔女どれみ』の世界にクラスメイトは欠かせない存在なのだ。 各シリーズ、「友情」「愛情」「成長」「卒業」のテーマで作品が構成されており、どれみたちの成長とともにストーリーは進んでいく。 第1シリーズでは小学3年生のどれみたちも、第4シリーズでは小学6年生となり、大人として精神的に成長しているのがうかがえる。 2020年には20周年を記念して、映画『魔女見習いをさがして』が公開された。
『魔女見習いをさがして』は、子どものころに『おジャ魔女どれみ』シリーズを見ていた女性3人が一緒に旅に出て、大人になって見失ってしまった大切なものを探すというストーリーだ。 作中で、どれみたちは主人公ではない。あくまでも、子どもの頃に『おジャ魔女どれみ』が好きだった、20代の3人が主人公だ。 厳しい現実と向き合う「大人になった私たち」にフォーカスされ、『おジャ魔女どれみ』を観ていなくても、心に響く作品になっている。
ラストにある、主人公の1人である長瀬ソラのセリフは、まさに魔法だけで解決しない、人としての成長を描く、『おジャ魔女どれみ』から学んだことそのものだろう。 「魔法じゃないのに魔法みたいだなぁって。あれは、もともとどれみちゃんが持っていた魔法なんじゃないんですかね?」 ここでいう魔法は、ファンタジーの世界の魔法ではない、現実の世界で私たちが持っている、人を元気にする「魔法」なのだ。 ■大人になっても忘れたくない純粋さ
初回放送から25年経った今でも、『おジャ魔女どれみ』が愛されているのは、各キャラクターのひたむきさと素直さ、そして「大人になっても忘れたくない純粋さ」を思い出させてくれるからだろう。 今年で25周年を迎えた『おジャ魔女どれみ』。私たちの心をときめかせたどれみたちの魔法はこれからもずっと解けることはない。
Tajimax :ライター・コレクター