遠慮して意見が言えない人でもできる「波風を立てずに主張する」会話術
自分の意見はあるけれど、表立って言うと波風が立たないか心配な時
「自分の意見はあるけれど、それを言うことで場の空気が乱れたり、自分が悪目立ちしてしまったりしないかな、そのリスクを考えたら別に言わなくてもいいか」。そのように考えてしまう人も多いのではないでしょうか。 多くの日本人は職場で「意見がないから言わない」のではなく「ちょっとした意見はあるけれど言わない」こともあるでしょう。それをフランス式に「意見がある時には言う」ためにはどのようにしたらよいでしょうか。 たとえばこのような言い方はどうでしょう。誰かが意見を言った後に「そのご意見いいですね。私はこう思っていたんですけど、今の〇〇さんの意見を聞いて、それ、とてもいいなと思いました」。 会議など、意見を言い合うときに、誰かが意見を言った後に別の意見を言うだけで、その直前に言った人が「え、今の私の意見では不満ということ?」というように、意見を「優劣」「正誤」で判断しようとする人が中にはいるかもしれません。 その対処法は、自分が本当にいい意見だなというものがあったときに、その意見を肯定しつつ、「ちなみに自分の意見は......」と添えれば、聞いている人は違和感がありませんし、「自分の意見を持った人なのだな」という印象を持たれます。 また、メモを活用するのもいいと思います。自分が考えた意見を「昨日ちょっと考えて書き留めてきたのですが」とメモを見ながら話せば、その直前に意見を出した人も「昨日から考えてきていたんだ」と受け止め、自分の意見に反対しているのかな、という勘繰りもしません。 そのメモを見ながら「3つ考えてきたのですが、2つは先にAさんとBさんが今おっしゃったことと同じですので、残りの1つだけ発表します」と言えば完璧です。 そのように「日本式」で少しずつ周囲に配慮、協調しながら自分の意見を小出しにしてその場を地ならししていけば、数回会議を繰り返した後には、周囲のほうから逆に「〇〇さん、これについてどう思う?」と最初に意見を求められる存在になっていくことでしょう。
パスカル・フロリ,セドリック・フロリ,前田康二郎(流創株式会社代表取締役)