W杯10チームが台湾製ユニフォームを使用、原料はペットボトル!
8強が出そろったことで盛り上がりを見せる2014年W杯ブラジル大会。台湾は今大会に出場していないが、違うところで存在感を示していた。フランスの日刊紙「フィガロ」の報道によると、上位32チームのうち、10チームが台湾製のユニフォームを使用していることを明らかにした。実は、このユニフォーム、なんと使用済の「ペットボトル」から作られている「エコユニフォーム」なのである。
■場外でW杯を制した台湾の紡績工業 同紙は「台湾は試合会場ではなく、更衣室からW杯を制した」という見出しで称賛。このユニフォームは、回収したペットボトルを溶かして再生したポリエステル繊維から作られたもので、2010年の南アフリカ大会ではじめてスポーツ用品大手「ナイキ」に採用された。ブラジル大会では、ブラジル、オランダ、フランスなどの代表チームを通じて、再び“出場”を果たしたというわけだ。今回のユニフォームに再利用されたペットボトルは、計1300万個。面積にしてサッカースタジアムおよそ29個分である。国際サッカー連盟(FIFA)によれば、W杯で得た利益は400億ドルを超え、中でもアパレル関連が最も高い割合を占めていることから、台湾が“最大の受益者”になったのではないだろうか。 報道では、台湾の紡績各社は1990年代、中国の低賃金労働者との競争で一度は斜陽化したが、再生ポリエステル繊維の開発に成功し、業界における地位を取り戻したという。 ■試合応援で盛り上がる台湾ファン W杯には出場していない台湾だが、現地のスポーツバーやホテルにはW杯を観戦する人々であふれているようだ。アメリカ風レストラン「TGIフライデーズ」は営業時間を延長することで対応、試合のある日は予約の約7割が埋まっているという。スポーツバー「HOOTERS(フーターズ)」は、試合の日程に合わせて食事券を発売。スポーツ用品大手の世界2強「アディダス」「ナイキ」とも、ユニフォームの売れ行きは好調で、売り切れる店舗が続出。アルゼンチン、ドイツ、スペイン、日本などのユニフォームが人気だという。 (文責:TomoNews/台湾)