「独自性」「効率化」が鍵となる大網流の事業拡大戦略とは。2023年「ベストチーム賞」 受賞のマーケティング担当者に直撃インタビュー
ECの業容拡大に伴う課題の解決に奔走
小林氏が所属するマーケティング課は、約5年前に発足した部署。通販事業における新規施策を担当する部門として立ち上がり、現在約10人が所属している。小林氏は当初、仕入れ部門のバイヤーも兼任しながらEC事業を担当していた。現在はマーケティング課の課長としてマネージメントに携わりながら、ユーザー増、売上増などから派生する各種課題の解決にも取り組んでいる。
■ 知名度向上で訪問者数増、それに応えるサイト作り 業容拡大のなかで課題にあがっているのはサイト訪問者数の増加に対する対応。ECサイトへの訪問者数が増加するのに伴い、サーバーダウンなど、さまざまな問題が発生するようになってきた。現状、システム部門を中心に各部門で対応を検討している。
オムニチャネル推進の観点ではサーバー強化や外部検索エンジン導入などに取り組んでいる。販売手法においては、新たに抽選販売を取り入れた対応を行っている。
■ 物流拠点を移転・拡張 業容拡大に伴い発生するのが物量への対応。大網は2023年11月、神奈川県・相模原市に物流拠点の大部分を移転し、国内および海外向け商品の保管・発送に対応している。新物流拠点では、自動棚搬送ロボットなど最新の物流機器を導入。物流業務における省力化・効率化を図っている。
国内だけでなく、海外向けの在庫も取り扱う。保管から流通加工、出荷までを新物流拠点で行っている。移転により、従来の物流拠点と比べて倉庫面積はおよそ3~4倍規模に広がった。
■ 在庫回転率を高める意識 特に小林氏が意識して取り組んでいるのが在庫の課題解消。バイヤーの経験があるため、在庫回転率の意識が高い。
┌────────── ホビー商品は、取り扱う商品の入れ替わりが激しいという特性があります。新たな流行が生まれては廃れていくので、セール販売などで早め早めに在庫を処分することを意識しています。 ECサイト「あみあみオンラインショップ」ではセールコーナーを常設しており、特化セールコーナーのトラフィックは安定した数値で推移しています。「セールコーナーに在庫を置くとお客さまが積極的に閲覧してくださる」という状況を作っています。(小林氏) └──────────