インカレバスケ女子展望優勝「最有力は前回女王・白鷗大」
ジャイアントキリングを起こす可能性があるチームは?
その東京医療保健大に対して、白鷗大以外で土を付けたのが、昨年のインカレ3位で、リーグ戦3位となった拓殖大だ。得点、リバウンドで計算できるインサイド、#3ンウォコマーベラスアダクビクターが大黒柱となるが、#31堂脇さち、#9清水さくら、#32堀越梨々夏、#13黒川菜津奈と高確率で決める力を持つ選手がそろう3Pシュートが面白い。#31堂脇は「ディフェンスが課題ですが、80点以上取るという目標を数多く達成できたのは良かったと思います。(インカレでは)白鷗、医療を倒して優勝したい。そのためにも苦しいところで私が決め切りたいです」と抱負を語っている。スイッチが入れば、どんなチームでも倒すことができる。そんな試合ができるだけに、一発勝負の舞台では興味深い存在になるはずだ。
そのほか昨年のインカレで4強入りを果たした日本経済大は、九州で10戦全勝での優勝。前回大会を知る選手も多く今回も注目度は高い。さらに昨年インカレベスト8の筑波大、日体大、早稲田大も注目を集めることになる。リーグ戦は4位となった筑波大は今年度、4アウト、5アウトといったフォーメーションに取り組んでいるが、「その完成度は高まってきています」と池田英治監督は成長を口にする。「カギを握るのは#36粟谷真帆、#0山田葵、#22湊﨑天音の4年生3人。そしてローテーションで入る8番目~10番目の選手。まだ試していないことをやることも考えています」と新たな策を講じる可能性もあると示した。
リーグ戦で前年より勝ち星を重ね、5位(7勝7敗)となった日体大の 矢野里美キャプテンは「1年間を通して意識していたディフェンス、リバウンドというところの精度を上げて臨みたいです」と語る。フロントコートにはリーグ戦でリバウンド王に輝いた#19マカヌアンバ・ロリアン、バックコートには#8宮城楽子と軸となる選手がいることは強みだ。早稲田大はエース江村優有(学生スタッフとしてベンチ入り)が故障のため選手登録外になる不運に見舞われたものの、新人インカレでチームを優勝に導き、MVPとMIPをダブル受賞した#1菊地実蘭や#35衣川璃来という2年生が代わりに得点源となる活躍を見せている。大西真由監督は「ハードディフェンスから速攻を出せるようになってきました。その色を出していきたいです」と語る。 そのほか3年連続で8強入りを果たしている愛知学泉大や大阪人間科学大、東北学院大など各ブロックのリーグで結果を残している大学がどんな戦いを見せるのかも楽しみだ。頂点を目指すチームが、し烈な戦いを繰り広げるインカレ。果たして栄冠を手にするのはどのチームになるのか、集大成となる戦いが今始まる。 ---------------------------------- 第76回全日本大学バスケットボール選手権大会 期日/2024年11月29日(金)~12月8日(日)、12月14日(土)・15日(日) 会場/国立代々木競技場 第二体育館・エスフォルタアリーナ八王子・横浜武道館・太田市総合体育館 参加チーム/男子42大学 女子40大学 試合球/株式会社モルテン社製 BG5000(男子は12面体7号球・女子は12面体6号球)
文・写真/広瀬俊夫(編集部)