怪物ディープインパクト没後5年 その輝きは今も色あせず
きょう7月30日でディープインパクトがこの世を去って5年の節目となる。そこで現役としてはもちろん、種牡馬としても存在感を示し続ける「英雄」の活躍を回想する。 【写真】ディープインパクトこれまでの軌跡 まずは現役時代を簡単に振り返ってみよう。3歳時には84年のシンボリルドルフ以来、史上2頭目となる無敗での牡馬三冠を達成。有馬記念でハーツクライに初黒星を喫したが、4歳を迎えて天皇賞(春)、宝塚記念を制覇。悔やまれるのは凱旋門賞で3位入線→失格という結果に終わったことだが、帰国後にジャパンC、有馬記念と連勝。14戦12勝、2着1回という素晴らしい成績を残し、ターフに別れを告げた。GI・7勝はシンボリルドルフ、テイエムオペラオーに並んで史上最多タイ(当時)。獲得賞金の14億5155万1000円はテイエムオペラオーに次ぐ2位(当時)だった。 07年から種牡馬となると、コントレイル、ジェンティルドンナ、グランアレグリア、ラヴズオンリーユーなど、数え切れないほどの名馬を輩出。12年から22年まで11年連続でリーディングサイアーを獲得し、日英愛仏の4カ国でダービー馬を送り出した。また、20年にはコントレイルが世界初となる父仔2代での無敗三冠を達成した。昨年の10月8日には父サンデーサイレンスを超えて、JRAでの産駒最多勝記録となる通算2750勝を達成。現役の産駒が少なくなったため、この年はリーディングサイアーの座を譲ったものの、自身初となるリーディングブルードメアサイアーに輝いた。 最終世代となる現4歳は国内に6頭のみ。その中からライトクオンタムがシンザン記念を制し、オープンファイアはきさらぎ賞で2着となった。そして何よりオーギュストロダン(AugusteRodin)が英愛ダービーなどG1を6勝し、「最終世代」の枠を超えた代表産駒の1頭に上り詰めている。 JRAの現役にはまだ100頭近くが残っている。その中から1頭でも多く、ビッグタイトルを獲得する馬が出てくることを期待したい。