今やセレブ御用達車。“着こなせたら”最高にカッコいい、メルセデス Gクラスの魅力とは?
自動車ジャーナリストのレジェンド岡崎宏司氏が綴る、人気エッセイ。日本のモータリゼーションの黎明期から、現在まで縦横無尽に語り尽くします。 岡崎宏司の「クルマ備忘録」 Gクラスが誕生したのは1981年。当初はなんとなく泥臭いというか、野暮ったい印象だったGクラスが、今やセレブ御用達車となり「Gを着る」ことがカッコいいとされる時代に。初代から見続けてきた筆者がその魅力を分析します。
セレブ御用達、メルセデス ベンツGクラスの今昔
メルセデス Gクラスは、今やプレミアムセグメントの中でも目立つ存在になっている。 いや、単に「目立つ存在!」程度では済まない。「際立って目立つ存在‼」というべきポジションに入ってきている。 ゆえに、セレブリティ御用達のクルマとしてもトップクラスに挙げられる。ファッションショーや映画祭、、レッドカーペットに乗り付けるクルマとしての存在感も右肩上がりの感が強い。 見方にもよるが、、メルセデスのラインナップの中でも、「存在感」という点ではSクラスをさえしのぐ、、そんな印象さえある。
さらに、Gクラスにはカスタマイズ パーツも多く用意されており、タフなマッド系カスタム、スタイリッシュなシティ系カスタム、、いかようにも演出できる。 例えば、、砂漠に囲まれたドバイ辺りでは、当然ながらマッド系を多く見かけるが、LA辺りでは、いうまでもなくシティ系が多い。 昼間は、Tシャツにベースボールキャップのラフな装いで、助手席には、これもカジュアルな装いの女性、、LAのサンセットプラザ辺りでは、そんなGクラスをよく見かける。 それが、夜になると、男はダークスーツに身を包み、女性はドレッシーに装ったカップルの乗るGクラスが目立つようになる。 いわば、対照的な装いなのだが、Gクラスはどちらの装いをも難なく受け容れる懐の深さを持っている。 Gクラスのルックスは「男っぽく強い!」イメージ。なのに、なぜか汗臭さは感じられない。かつてのGクラスには汗の匂いがあったが、最近のGクラスにはそれがない。