今やセレブ御用達車。“着こなせたら”最高にカッコいい、メルセデス Gクラスの魅力とは?
初代から最新モデルまで、誰が見ても「Gクラス以外には見えない」、、。そんな遺伝子の継承を徹底しながら、洗練と進化を図ってきたメルセデスの強固な意志故だろう。 最近「Gを着る!」といった言葉を時折聞くが、僕の耳にはとても心地よく響いてくる。 そして、「Gを着こなせたらカッコいいなぁ!」と本気で思う。なかでも、艶やかなブラック系や明るい紺系、濃いめのグレー系、渋めのダークグリーン系辺りを着こなせたら最高だろう。 こうしたボディカラーのGクラスをカッコよく着こなす難しさはわかっている。だが、それだけに、「着こなせたらいいなぁ‼」との思いは大きく膨らむ。 Gクラスが誕生したのは1981年。日本に入ってすぐ乗ったが、その時の記憶はほとんどない。ある程度の記憶が残っているのは1988年、メルセデスの単行本を書くための取材にシュトゥットガルトを訪れた時のことだ。 その時の230GEは初期モデルと基本同じで、エンジンは230Eから流用された2297ccのSOHC4気筒。120ps / 19.6kgmのパワー・トルクに4速ATが組み合わされていた。
ボディは4140×1775×1960mmで、重量は2020kg。全高は高いが、全体にはコンパクト。だが、たっぷりした高さが、4人のために十分な居住空間をもたらしていた。 レカロ製シートやドア内張りは、明るくスポーティなイメージの布地で包まれていた。当時のヘビーデューティなクルマとしては、なかなかカラフルかつ快適な仕上げだった。 でも、なんとなく泥臭いというか、野暮ったいというか、、そんな印象も残っている。 4速ATは、2WD、4WD高速、4WD低速の切り替えができるが、すべてにシンクロ機構が組み込まれているので、走りながらでも楽に操作できた。 パワーは十分とはいえないものの、クルマ全体としての躾はよくできていて、けっこうキビキビ走れた。乗り心地も良かった。 ただし、高速走行時の騒音レベル、中速回転域のコモリ音は要改良レベル。戦場を駆け回るクルマという素性が残っていた。