【世界の生理事情】日本人サファリガイド・太田ゆかさんに聞くサバンナでの生理必需品
Q.生理期間はどんなふうに過ごしますか? 手放せないアイテムがあれば教えてください。 私は生理痛が強いので、仕事のときは日本で買った鎮痛剤が手放せませんが、南アフリカでは地域によって生理痛への対処法が違う印象があります。一概には言えないものの、都市部に住む人はドラッグストアで薬を購入する人が多く、都市から離れたエリアに住む人は、自生している植物を使って薬を作る人が多いイメージ。 例えば、南アフリカ全土に生えている「ワイルドジンジャー」という植物は、生理痛だけでなく風邪や喘息など幅広い症状に効くそうで、根っこの部分をそのまま噛んだり、お茶にしたり、ペースト状にして摂取することもできます。実際に私の同僚も生理のときに飲んでいました。一口もらいましたが、においが強烈だったことを覚えています。 また、「体を温めること」に対しての意識が高い人が多い気がします。ほとんどのスーパーに湯たんぽが売っているので、私も南アフリカに来てから使うようになりました。だいたい1000円前後で購入できるため、サファリカーに常備する用、家の中で使う用、就寝用、予備用、4つ持っています(笑)。今では手放せないアイテムです。 【写真】太田さんが、寒暖差が激しいサバンナに出る際に愛用している湯たんぽ。
まだまだあります! 生理にまつわるエトセトラ
“足跡以外は残さない”が鉄則のサバンナで生理が来たら? サファリツアーに参加したいけれど、血のにおいで動物に襲われないか不安」という声も聞きますが、心配はいりません。動物が人間の血のにおいに誘われて近づいてくる、ということはありません! ただ、サファリにはトイレがないので、茂みの中で用を足すことになり、生理と被ると少し不便かも。“足跡以外は残さない”が鉄則のサバンナでは、トイレットペーパーはその場で燃やして処理しますが、生理用品のごみはジップロックに入れて滞在施設に持ち帰る必要があります。ツアーの前にピルで生理日を調整する人もいるようです。 サファリガイド 太田ゆか 1995年生まれ。南アフリカ政府公認サファリガイド。大学在学中に南アフリカのサファリガイド訓練学校に留学し、資格を取得。2016年か南アフリカ共和国北東部に位置するクルーガー国立公園にてガイドとして活動している。また、野生動物の保護活動にも力を入れている。 構成・取材・文/海渡理恵 企画/種谷美波(yoi)