【50歳からの断捨離®道 】更年期とくに50代は断捨離適齢期。 モノの断捨離と汚れの断捨離で、更年期の不調も断捨離を
♦汚れの断捨離がしやすい家とはモノが少なく、すっきりした家
「汚れの断捨離をするために必要なのが、モノの断捨離なのです」 簡単なランチならスツールに座って、キッチンの作業台で食べることも。 「ここに座って食事をすると、ちょうど庭が眺められて気持ちがいいんです」
これがキッチンから見た庭の光景。 「あ、ゆずが今年も実ったとか、そろそろハナミズキが咲きそうとか……季節を感じられます」
お気に入りのスツールは新潟の家具工房にオーダーしたもの。 「お手入れは乾拭きするだけ。それでちゃんと艶が出てきます」
磨き上げられたリビングの床は鏡のよう! 「日中、この床に横になることも。日差しのぬくもりを感じながらゴロゴロするのは、最高ですよ」
「面倒くさい、時間がない、疲れている、どうせ掃除してもまた汚れる。 掃除をしたくない、しない人の言い訳はいろいろです。中には『汚くったって、ホコリくらいで死ぬわけじゃない』という人も」 大澤家の食器棚はこれひとつのみ。
「死にはしなくても、汚れを放っておけば確実に健康を蝕みます。 たとえば現代の住宅環境は高断熱、高気密。あたたくて、湿気やすいので、カビが生えやすい。またそこにホコリが積もれば、ダニもわき、これらはアレルギーの一因となります。(ちなみにあたたかくて湿気があり、ダニがいる場所は、ゴキブリが好む場所でもあります)」 写真は食器棚の中。上段にはガラスの器や白が基調の器を収納。カップ&ソーサーは自宅で開催している「断捨離&掃除の学校」の際、生徒さんにお茶を出すときにも活躍。東北や九州など全国から生徒さんが集まる「断捨離&掃除の学校」のお茶の時間は、ふだんは人にいえない本音がポロリと出たり、それをきいてみんなで励まし合ったりと大事な時間。
食器棚の一番下には空っぽの空間が。これを見て、思わず「スペースがもったいない」と言った編集スタッフに「スペースがあるからとモノを入れる。だからモノが減らないんです」と大澤さん。 「アレルギーは症状となって体にあらわれるので可視化されますが、汚れが人に与える悪い影響は目に見えないことにも及んでいます。それは心への影響です。 散らかりっぱなしで、汚れが放置された家に暮らし続けている人がとる行動は大きくふたつあります。ひとつ目は『見て見ぬふりをする』。そういう人は予定をたくさんつめこんで、なるべく家にいないようにしたり、何かに依存することで現実逃避します。 ふたつ目は『隠す』です。たとえば窓を一年中締め切り、カーテンはひいたまま。部屋や押し入れにモノを放り込み(隠し)、そのまま数年、ときには10年近くも放置したり。 でも見て見ぬふりをしようが、隠そうが、心の隅では『ああ、やだな』と感じているのです。そしてそういった日々の小さな不快は、自己肯定感を下げたりイライラの原因になったりします」