全品980円以下なのに機能は上!? 激戦レディースインナー市場に挑む、ワークマンの勝算
たとえばこの「裏フリース長袖クルーネック」は、生地の肌に当たる面がブロック状のフリースになっていますが、これはメンズで長年ヒットし続けているインナーのアイディアを生かしたものです。 この生地を使ったメンズインナーは保温性が非常に高いので、真冬の屋外の現場で作業する職人さんに支持していただいています。
山田: このメンズ版は僕も着用したことがありますが、確かに軽くて非常に暖かかったです。 北村: 「シン・ホッとするインナー」は秋冬製品ということで、吸湿発熱機能と保温性には非常にこだわりました。とはいえ、いくら暖かくても生地が分厚くなってしまうと窮屈ですから、生地の薄さも追求していますし、肌触りにも細心の注意を払いました。
こちらは第三者機関で調べていただいた、「シン・ホッとするインナー」の機能の数値です。
山田: 普通ならば社外秘になるような、かなり貴重な資料ですね。しかも、表の下には大手企業のインナーの機能の数値が! さすがに記事ではカットさせていただきますね(笑)。 製品によって若干上下はありますが、「シン・ホッとするインナー」の吸湿発熱と保温性の数値は、おおむね大手企業のインナーよりも高い数値になっていますね。
北村: 安くないと我々がやる意味はありませんが、品質は落とせません。生地メーカーさんと一緒に試行錯誤を繰り返しました。市場の既存商品に対し、「価格は半分、機能は上」を目指しています。
山田: 2024年秋冬の新製品発表会では、どういった機能があるのかがグレードや星の数で表現されるようになったので、それぞれの製品の特徴がより明確にわかるようになりましたね。
北村: 具体的な言葉で表現することで、機能性の高さをよりわかりやすくお伝えできればと考えています。
北村: レディースアイテムということで、数値化できる機能性だけでなく、デザインやディテールなどのファッション性にもこだわりました。着心地や風合い、サイズ感には女性開発スタッフの意見をかなり取り入れています。