デンバーの猫カフェに学ぶ「人と保護猫の温かいつながり」
可愛い猫と触れ合うことで、癒しの時間を過ごせる猫カフェは、日本ではお馴染みの存在ですよね。 その人気は日本だけに留まらず、アメリカでも10年ほど前から広がり始めましたが、日本とアメリカでは、経営スタイルや目的に違いがあるようです。 アメリカの猫カフェでは、保護猫活動の支援を目的に経営されていることが多く、保護団体や施設と提携し、保護猫たちの里親探しを積極的に行っています。 実は、アメリカで最初にオープンした猫カフェのひとつが、ここデンバーにあるということで、早速、私もその魅力を体験してきました。
猫好きの女性が猫のためにオープンしたカフェ 今回訪れた「デンバー・キャット・カンパニー(Denver Cat Company)」は、猫好きの女性が2014年にオープンした保護猫カフェ。 明るく広々としたカフェ内は、猫たちの個性に合わせさまざまな工夫が施されています。ここでは、猫たちがケージに閉じ込められることはなく、自由に走り回ったり、お気に入りの隠れ家でゆっくり寝ることもできるため、まさに猫のために作られたリラックス空間となっています。 また、猫と遊ぶためのおもちゃが豊富に用意されていたり、猫をモチーフにしたアートが至る所に飾られているので、まるで猫のテーマパークに来たような気分が楽しめます。
新しい家族との出会いの場 2018年からは、非営利の保護団体「デンバー・キャット・レスキュー(Denver Cat Rescue)」の運営もスタートし、これまで3000匹以上の保護猫たちが新しい家族と出会うことができました。 カフェで過ごす猫たちは、通常15~20匹ほど。もしお気に入りの猫に出会えた場合、その場でスタッフに譲渡状況を確認し、受け入れ可能であれば、里親としての手続きを進めることができます。 里親希望者にとって、猫と実際に触れ合い、性格を知ることができるため、家族に迎え入れる前により良い関係を築くことができるそうです。
人と保護猫の絆を育む癒しの場 保護猫たちは、新しい環境に順応しながら、カフェを訪れる人たちと触れ合うことで社会性を育み、運命の家族との出会いを心待ちにしているんですね。 今回訪れたデンバーの猫カフェは、猫好きにとって癒しの場であるだけでなく、人と猫の絆を深めるための重要な役割を果たしているんだなと、改めて学ぶことができました。 動物の命を守り、素晴らしい活動を続けている方々を、これからも応援していきたいと思います。
ワイリックミホ