日大が記者会見 前理事長逮捕受け(全文3)授業料に手を付けることがないよう、最大限の努力を
誰が来るのかがさっぱり分からない
これが私は一番大きい問題点だと思うんですが、理事というのは、各選出母体の評議員、例えば校友の評議員ですと30人から38人ぐらい評議員を選ぶんですが、その30人から38人の中から理事を選んでおります。その理事は、実は3年ごとに理事の更新がありますが、その一番最初の日でないと分からないんですよ。誰が選ばれたか、また誰が来るのかっていうことが、実は最初の理事会まで分からないという、実は大変欠陥のあるシステムでございます。 校友会から選ばれて、理事が誰が来るのかがさっぱり分からない。そして9月の一番最初の理事会、会議のときに初めて分かるという、実は、理事の選出については大変大きな欠陥がございました。井ノ口氏が理事に選ばれたということは初めてそこで知るわけです。私自身はまずそれを改善しなきゃいけない、チェック機能がまったく働いていない、以前の、いわば、慣習がそのまま続いているということで、本来、一番改善すべきところが改善されていなかったというのが一番大きい問題点であるというふうに考えています。 もう1つ、総長制の問題でございます。総長時代に問題がなかったといえば、私も実はそのころ、私、学部部長というのを務めていた時代がございます。今から相当前でございますが。そのころに問題がなかったというわけではございません。かなり総長も大きな権限を有し、教学とそれから経営の両方の権限を有して、いわば、ある程度大きな力を有して大学内において権力を有したこともございます。
田中氏になぜ異を唱えづらかったのか
従って、総長制が全ていいかどうかというのは分かりませんが、ただ、現今として私立学校法、今おっしゃられたとおり、私立学校法の改正によって理事長がいわば法人を総理するという、いわば最高の権限が与えられたが故に、実は理事長の力が大変大きくなり、このようなさまざまな問題を引き起こした1つの要因となったということは十分に認識しております。 従って、教学とそれから経営両面が掌握できる総長制度、私自身は総長制度は悪くないというふうに思っているんですけど、ただこれは今、日本大学再生会議という外部有識者を中心とした新しい会議のほうに検討は委ねたいというふうに考えているところでございます。個人としては、早稲田、慶應のように昔の総長制度に戻るのもいいかなというふうには思っているところでございます。 毎日新聞:すいません、田中さんに、なぜ異を唱えづらかったのかというところのご説明されてないので、その点だけ【**********01:14:50】。 加藤:教学のほう、すいません、私、教学の者ですから、教学のほうでは田中前理事長は私に対してはもう全て敬語で対応いただいたし、あまり、すいません、強圧的な指示というのは実はあまり受けたことはありません。まだ1年ですけれど、学長になってからですね。いろいろ、ただお金が絡むものですから、こういう施策やるには、例えば海外への【語学教育 01:15:20】の問題であるとか、それから新しい施設の、または研究支援といった面で大変お金が掛かるものですから、そういう相談はもちろんさせていただいて、これは駄目、これはいいっていう指示はもちろん受けたことはありました。 ただ、教学以外の面においてどのようなことが行われたかについては、私はよく分かりません。ただ、理事として、今は学長としてのあれですけど、理事としてそういう行為が行われ、例えばこういう理事がアサインされたときに異を唱えにくかったというのはやはり1つ、私自身の反省すべき点ではないかというふうには考えているところでございます。 司会:それでは次の方お願いしたいと思います。それでは3列目のそちらの後ろの方。