大阪府・吉村知事が定例会見10月14日(全文3)災害対策は着実に進めている
府市ばらばらでは東京に太刀打ちできない
もっと言えばインターナショナルスクールであったり、子供たちの教育面であったり、英語を含めた英語圏での非常に住みやすいまちづくりだったり、そういったことをやっぱり実行していかないと、国際金融都市としては成立しないと思うんです。そういったものをある意味府市ばらばらの状態ではとうてい東京には太刀打ちできないと思いますから、まずはこの大阪都というのを今回の住民投票で確立をさせたいと思います。具体化するのはその先だと思っています。 今は、そういった意味で実行組織である大阪都をつくるための住民投票も11月1日に迫っていますから、その実現をまずやりたいと。それが実現した暁には、将来広域行政を一本化していくわけなので、880万都市としてアジアとの競争、東京との切磋琢磨ができるぐらいの西の拠点というのを目指したいと思います。 本当に想像してもらったら分かるんですけど、これなんで想像できへんのかなと思うけど、市長が国際金融都市を仮に目指すとして、僕が反対するって言ったら、できないです。ころころ変わったらやっぱりできないですし、東京は1400万都市で、やっぱりそういうことは勝負懸けてきてるのでね。そこはぜひ在阪のメディアの皆さんにもご理解いただきたいなというふうに思いますね。将来を考えたときに。 日刊工業新聞:分かりました。住民投票のあとに、じゃあ動きは具体化すると。可決になった場合ということでしょうか。 吉村:そうです。
SBIの北尾社長とはどんな話をしたのか
日刊工業新聞:分かりました、ありがとうございます。すいません、ちょっと前のことで恐縮なんですけれども、国際金融センターについてSBIの北尾社長と会われたというお話があるんですけれども、どのようなやりとりがあったのか、あらためて教えていただけますか。 吉村:SBIの北尾社長から国際金融都市の話がありました。これはSBIの北尾社長だけじゃなくて、ほかの方からもやっぱり大阪を国際金融都市にしてほしいという声は僕のところに届いています。そのときに、常に僕はまず話をしているんですけど、1つは、これは国際金融都市を目指すっていったって、今、香港がああいう状況にもなっていますからね。そういったことで受け皿の部分を含めて、アジアの金融センターを目指すべきじゃないかという意見は北尾社長からも話があるし、それ以外の方からも話を受けることがある。 ただやっぱり僕自身は、それを実行する立場の人間ですから、言って終わりで済むんやったら、僕も将来もしコメンテーターになって、テレビで適当なことを言って終わって、それで仕事終了になりますけど、今、僕は政治家ですので、それを実行しなきゃいけません。じゃあ実行するときに何が要るかっていうと、国際金融センターについては特に、やっぱり僕は税制とビザ、そして政治の安定性だと思っています。 まず税制については、税制とビザは、もうこれ国です。という意味で、大阪府からいくら要望しても、要望はいいんですけども、実際に税制が変わらないと、ビザの仕組みがやっぱり変わらないと。なかなかアジア、世界と競争できる国際金融都市が実現できないと思います。そういう話を北尾社長にもしています。そしてほかにいわれる方にもそういう話はします。でもやっぱり目指すべき姿としては、そこは大阪としては目指していくべきだという話は、僕は北尾社長にはしました。 特に政治の安定性と、それから大都市性というのも、これは重要になってくると思います。特に大阪は24時間空港もありますし、海外から見ても行きたい都市ナンバーワンに指定されるぐらい後背地である京都とか、後背地という言い方良くないかな、その周辺では京都とか奈良とか非常に歴史も深いし、大阪自身も歴史も深いし、そういった意味で海外から見て非常に魅力的なエリアです。もともと民で育ったまちですから、新たなことにもチャレンジするという精神がある人も多いという意味では、僕は国際金融都市の土壌というのは大阪にあるだろうと思っています。